お弁当屋さん（兼殺し屋）と山田くん

10話 ページ11

一郎「ほんとにありがとな」









『いえいえー！これから遅れそうな時は報告！絡まれた時は連絡！悩みがなくても相談！！ほうれん草！！！……お願いしやーす』









一郎「はははっ、なんだそれ！ほんとにありがとな」









『はい、あとこれ余り物』









そういって出来立てのハンバーグを、渡す









一郎「あ、ありがとう」








そういって、受けとる一郎








よし、今日も餌付け成功！！出来立てってことはバレなきゃいいけど………









「ほんとにありがとな！それじゃ！」









そう笑って帰った一郎









『あ、一郎！！怪我治るまで店に来たらだめだよー！！』









一郎は一瞬はっ！？って顔をしたがしぶしぶ頷いて帰ったのだった









そして、一郎の姿が見えなくなると私は、その場にへたりこんだ









は、初めて………笑った……









愛想笑いとかじゃなくて心からの笑顔……








たまにくそめんどくさい客が来るが今回初めて良かったと思えた









殺し屋と、接客業で鍛えられたポーカーフェイスが、手当ての時だけじゃなく今も役に立った









それがなければ私は彼の前で醜態を晒してしたことだろう









冷めるどころか全身に血が回り、体が熱くなる









もうすぐで成人なのに恥ずかしい……








好きだと認識したての私にはとても辛かった……のだった

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