14話 凜side ページ16
桜:「いた!!」
桜がそう言い、羅刹を殺ろうとしてたけれど実際に殺ったのは蘭だった。
いつの間にか移動していた葵が、桃色の道着に袴を来ているこの原作でのヒロイン、“雪村千鶴”に声を掛けていた。
葵:「あなた、大丈夫?怪我とかない?」
葵の答えに、千鶴は戸惑いながら「大丈夫」と返す。…まぁ、千鶴の場合は自分が大丈夫じゃなくても「大丈夫」と答えてしまうけれど。
凜:「(それにしても…。)」
私は桜の方に視線を送る。何故だかは分からないけれど……いつもの桜とは違う様な…そんな気がして。
凜:「桜?」
私がそう声を掛けたほんの数秒のあとだった。
?:「ねぇ、これやったの君たち?」
この話し方はもしかしなくとも、新選組の一番組組長の“沖田総司”だ。
蘭:「そうだけど?」
沖田さんの問に、蘭は冷静に答える。すると、背後から名台詞が聞こえてきた。
?:「逃げるなよ?逃げれば斬る。」
……『斬る』なんて物騒な言葉、沖田さんだけで充分な気が←
その言葉を聞くと、パタッと誰かの倒れる音が聞こえた。これはもちろん…
桜:「ちょっと!やめてよ!(千鶴ちゃんが)気絶しちゃったじゃない!」
それからはお約束の展開があって……鬼の副長の“土方歳三”さんが声を掛けてきた。
土方:「おい。お前達にも付いてきて貰う。」
その言葉に私は心から「え〜〜…。」と呟く。
桜に葵、蘭は納得した様子で彼らの屯所に行く事に。
それから土方さんは、新選組三番組組長の“斎藤一”さんに千鶴を連れてくる様に命じられて、千鶴を横抱き…私たちから言えばお姫様抱っこをする。
……やっぱり、刀で鍛えられているのも有るのかな…身長に見合わず力がある事で←
……私たちのこれからがどうなるか、不安だけれど、みんなと入れば大丈夫だと信じ、私はみんなと共に新選組の屯所へと足を進めた。
……浅葱色の羽織りを纏い、己の信念をこれから貫いていく、3人の男達の姿を目に焼き付けながら。
それにしても、原田さんに会いたいなぁ…。
あと、桜は大丈夫かな?
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:奏音♪ 弓桜 あさぎ 蒼空 x他3人 | 作者ホームページ:http://uratuku/sounewawawa
作成日時:2018年5月29日 22時