愛していますの十九日目 ページ21
夢を見た。
皆と笑い合う夢を。
皆の身長も伸びていた。
敦はセーターで、大輝は紺のブレザー、
同じく涼太と征十郎もグレー系のブレザー、
お兄ちゃんとテツヤは学ラン、
さつきは水色のパーカー。
私だけ、変わっていない。
季節は、冬だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ピッピピピッピピピッピピピッ、
目覚まし時計は無機質に鳴る。
外を見ても桃色の桜はない。
いつの間にか私の春は終わっていた。
A「予知夢、かな……………」
なんて考える。
冬ということは私はもう居ない。
A「何をしてるのかな」
私がいなくなっても、お兄ちゃんはおは朝のラッキーアイテムを持っているのだろうか。
テツヤは朝、出席確認のとき気付かれずにいるのだろうか。
大輝はまいちゃんの写真集を買っているのだろうか。
敦はこの先もお菓子を食べているのだろうか。
涼太はモデルをしているのだろうか。
さつきはテツヤと大輝、どちらと一緒の高校へ行くのだろうか。
征十郎は、
征十郎は私以外の女の子と手を繋ぎ、幸せになるのだろうか。
A「っ……」
最低だ。
大切な人に大切な人が出来るのはいいことじゃないか。
なのに、何で、
心のどこかで私を好きでいて欲しいなんて思ってしまう。
ああ、
本当に
醜い。
49人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真柴白 - 泣きました(T△T)ボロッボロッですよ。 (2021年1月31日 5時) (レス) id: b8cb4c9ad0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はちみつレモン | 作成日時:2019年4月7日 0時