50話 ページ2
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葉山｢...彼、私よりも7歳年下で、まだ20代なんて...これからきっと素敵な出会い沢山あると思うんです。...だから.....私なんか...申し訳なくて.....｣
そう言って彼女は指輪の上で光るダイヤモンドに涙を落とした。
すると、後ろからハリのある｢何が申し訳ないんですか？｣という声が聞こえてきた。
A｢...！...たまきさん...！｣
たまき｢今や乳ガンは11人に1人がなる病気です。決して珍しい病気じゃありません。
...でも、お互いに結婚したいほど好きになれる人に出会える確率って、奇跡に近いと思うんです。｣
たまきは｢40年近く生きてきましたけど私そんな人1人も出会わなかったもん...｣と言ってから椅子に座る葉山の目線に合わせて屈む。
たまき｢...だからどうか、その奇跡を.....大事にして下さい。私、生きるために決断した貴女を.......心から尊敬しています。｣
たまきは口元を緩め、そう告げると葉山の瞳から大粒の涙が溢れた。
葉山｢...ありがとう...ございました...！｣
彼女は深く頭を下げて、私達にお礼を伝える。
そして、顔を上げ、微笑んだ。
葉山｢...彼に...話してみます。｣
そう言った後、涙を拭き、会釈してからエレベーターへと乗り込んで行った。
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甘春｢...安藤先生、ありがとうございました。｣
読影室で帰りの支度をしている甘春が不意に口を開いた。
Aは2回ほど瞬きをしてから｢いえいえ...！｣と笑う。
A｢むしろ私がお礼を伝えたいほどです。後押しして下さってありがとうございました！｣
すると甘春は表情を緩め、｢お疲れ様でした｣と言って一礼してから読影室から出て行った。
A｢...さて、｣
Aは暗い読影室の椅子に腰掛け、ひとりモニターを起動する。
そして、いつものように開いたのは"既に診断を終えた画像"であった。
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読影の見直しを終え、伸びをしていると扉からノックをする音が聞こえ、Aはそちらへ視線を向ける。
そこに立っていたのは五十嵐と院長である大森だった。
大森｢...伊東先生、お疲れ様。帰りにお茶でも飲みに来ない？｣
大森はモニターに映る画像に気付かないフリをして微笑した。
A｢いいんですか？...ではお言葉に甘えて...｣
立ち上がりながらパソコンの電源を落とすA。
五十嵐はそんな彼女の様子を無言で見つめていた。
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奏奏奏(プロフ) - リディア94さん» ありがとうございます…！大変遅れまして申し訳ありません！続編を作成致しました！ (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - すごくいいところで話が終わってる…ものすっごく素敵で面白い話なので、続き早くみたいです！！！更新待ってます！ (2019年7月16日 15時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - あいちゃむさん» ありがとうございます！毎日少しずつではありますが頑張っていきたいと思います´`* (2019年6月29日 12時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃむ(プロフ) - 毎回、更新楽しみにしてます！継続は大変だと思いますが、無理をなさらず可能な範囲で。。 (2019年6月29日 1時) (レス) id: a51c69fc03 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - 茉莉花さん» コメントありがとうございます！とても励みになります…*_ _) (2019年6月13日 22時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年6月13日 20時
