Episode137 ページ50
織田の後に続いて公園に行くと、そこには克己の他に四人の子供達がいた。
純真な八つの瞳が不可解そうにAを見ている。
あまりの状況に、たじろいでしまう。
「こ、子沢山なんですね、お父さん。」
意味不明なAの発言に、織田も首を傾げる。
「血の繋がりはないぞ?」
その言葉にAも漸く合点がいった。
最年長らしき、サングラスを頭につけた少年は十は超えていそうだ。
織田が十代前半の頃の息子ということになってしまう。
「ですよね、びっくりした。」
「おねえちゃん、だあれ?」
クマのぬいぐるみを抱えた一番幼い少女。
おねえちゃんか……。
子供と接してると、どうしてもチャーリーを思い出しちゃう。
「おねえちゃんはね、織田作さんのお友達。」
屈んで目線を合わせると、きらきらと瞳を輝かせてAを見つめる。
「織田作、友達いたのかよ!」
「寂しいからオレらのとこに来るんだと思ってた!」
散々な言われよう。
織田は優しく笑うだけで、言われ放題だ。
「おねえちゃん、おにんぎょさんみたい!かわいい!」
Aの頬にペタペタと小さな手で触れる少女。
か、かわいい……!
二週間分の疲れを吹っ飛ばして余りある癒し。
顔が蕩けるAを織田が不思議そうに見つめる。
「子供好きなのか?」
「そうなんですかね?……弟がいたんです。」
ブラコンの自覚はあったが、チャーリー以外の子供と接する機会がなかったため、子供好きなのかはわからない。
「織田作、オレ腹へった!」
「オレも!」
子供達の訴えに、思い出したように織田はAに向き直る。
「カレーでいいか?」
「はい!」
満面の笑みで頷いたAは、右手を少女、左手を癖毛の大人しそうな少年に引かれ、織田の後を追った。
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noel(プロフ) - 星猫さん» いえいえ、ありがとうございます (2020年4月14日 19時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - こちらこそすみませんです;;更新頑張って下さいね。 (2020年4月14日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
noel(プロフ) - 星猫さん» お誘いは凄く嬉しいんですが、今年受験生でして…。コロナのせいで今が暇なだけなので、他の方と合作は厳しそうです。誘っていただいてありがとうございます。すみません!! (2020年4月13日 22時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - あの、私と一緒に合作しませんか? (2020年4月13日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ぬい(プロフ) - noelさん» うれしいです! 楽しみにしてます (2020年4月11日 14時) (レス) id: 1f95c5a6f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:noel | 作成日時:2020年4月8日 17時