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悪戯同盟組んでみた 1 ページ21

「A、俺の部屋のパソコンいじったか?」

いつも通り、朝中也を部屋に迎えに行くと、顔を見て早々尋ねられた。

「パソコンですか?触ってないですよ。」

「訳わかんねぇ文字がいっぱい出てきて困ってんだよ。」

何かあったのだろうか。
幹部である中也のパソコンには、組織の重要な情報が詰まっている。
ハッキングでもされているなら大変だ。

「見せてもらってもいいですか?」

室内に入り、中也のパソコンを立ち上げる。

「これは……!」

『暇だったから、ハッキングして使用言語をドイツ語に変えておいたよ。散々苦しんでね!まぁ、脳みそ小さい中也には、この文も読めないんだろうけど。』

確実に太宰の嫌がらせである。

「わかるか?やばそうなら、すぐにでも首領に報告しねぇと。」

焦る中也を見て、Aの頭をよからぬアイデアが支配した。

太宰さんなら、きっとこのパソコンの様子見てるだろうな。

中也の反応を楽しむための悪戯だ。
太宰が見ていない筈がない。
そう考えたAは、メール機能を開き、宛先に太宰のパソコンを指定する。

「ハッキングって程じゃないですけど、ロックがかけられてます。相手からの要求は、中也さんの恥ずかしい秘密をここに打ち込めと。」

入力設定だけを日本語に変え、中也に場所を変わる。

「何だよその設定!」

さすがに中也も騙されないのか、Aはダメもとでもう一押ししてみる。

「誰かに恨みとかかってるんじゃないですか?どっかの女を酷い振り方したとか。」

言ってみると少し考え込む中也。
心当たりがない訳でもないようだ。

「相手がどこまで本気かわかりませんけど、このパソコン使えなくなったら大変ですよ?」

「クソッ、お前はあっち向いとけ!」

Aの言葉に、中也は渋々入力しだす。
中也に背を向けたAは笑い声を堪えるのに必死だ。

中也が送信ボタンを押すと、近くの部屋から鈍い音がした。

Aが再び画面を見ると、

『Aちゃん最高』

と、太宰からメッセージが届いていた。

満足したAは、証拠のメール二件を消去し、言語設定を日本語に戻した。

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noel(プロフ) - 星猫さん» いえいえ、ありがとうございます (2020年4月14日 19時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - こちらこそすみませんです;;更新頑張って下さいね。 (2020年4月14日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
noel(プロフ) - 星猫さん» お誘いは凄く嬉しいんですが、今年受験生でして…。コロナのせいで今が暇なだけなので、他の方と合作は厳しそうです。誘っていただいてありがとうございます。すみません!! (2020年4月13日 22時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - あの、私と一緒に合作しませんか? (2020年4月13日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ぬい(プロフ) - noelさん» うれしいです! 楽しみにしてます (2020年4月11日 14時) (レス) id: 1f95c5a6f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:noel | 作成日時:2020年4月8日 17時

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