【ワールドトリガー】独善系、黒兎少女。【空閑遊真】

◆黒兎５羽目。　外出◆ ページ9

　

玉狛に行けるとるんるん気分で下校した。
一週間程前までずっと忙しかったから、
多分まだ少しは休みが続くだろう。
レッツ玉狛!しばらくは通ってやる!

　
はい、いつもの私、黒崎Aです。
今とても悩んでいます。
玉狛に行ってもいいと言って
貰ったけど……。

｢何着ていけばいいんでしょう……｣

取り合えず、この前買った服？
ううむ……、こういう時って可愛い下着
着けるんだっけ、いや、それは違うな。

まぁ適当でいいか!
私は服を直して取り合えず予定を確認。

｢えっとー玉狛に行くのはー、……｣

あれ？いつ行けばいいの？

｢バカバカバカ何で聞いてないのです!｣

雑談してる暇があるなら聞けよ!
……まぁ、いつでもいっか。
そういや明日って土曜だから学校ないじゃん。

明日行っちゃえ!ダメだったら日にち指定
しなかった先輩のせいにしよう!
2時頃に着くように家を出ようかな。
この前買ったシュークリーム持っていこう。

｢あっご飯!｣

すっかり忘れてた。まぁ食パンでいいか。
お風呂ももう入ったし、勉強もした。

後はご飯食べて歯磨きしてアラームかけて
寝る!よし、ご飯食べよう。
私は部屋を後にした。





ぴちゃん。

雫の音がする。

かちゃん。

金属の音がする。

びちゃっ。

大量の液体が落ちた音がする。

ザ…ザァ……。

何か砂みたいな物が飛んでく音がする。

ガチャ。

……私が“引き金”を握った音だ。





｢……〜っ!?｣

慌てて飛び上がり、自分の黒トリガーを
強く両手で握る。

｢大丈、夫……現実、そうよ、現実……｣

嫌な汗をかいた。シャワー浴びようか。
おはよう。お母さん、お父さん、……夢葉。

急に喉が詰まる感じがしてむせかえる。

｢……〜げほっ、ゲホゲホっ…けほ、
ゲホッゲホ…かはっ｣

治まってぜいぜいと無理矢理息をする。
またむせながら、少しずつ呼吸を調える。

｢……そうだ、出掛けようって思ってた
じゃない、です……｣

ゆっくり起き上がり、お風呂場に
向かった。

いつまでこんな状況が続くのか、なんて。
意味のない事は考えないでおこう。

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