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○にんじん2本目。 甘味○ ページ36

“その日”の
数日前………。

「うむむむ……」

家のキッチンで大量の板チョコを
出して唸っている少女、黒崎A。

そう、その日とは2月14日。
煮干しの日。そして、同時に
バレンタインデー。

チョコレートを友達や好意を
寄せる相手に渡す日。

煮干しの日だからと煮干しを
プレゼントしようかとも考えた。

が、彼女の数少ない女子のご友人
は手作りをあげると言ってくれた。
そして、彼女はその友人達との
会話で墓穴を掘ったのだ。



2月初め………。

「フフフ、2月と言えば皆、
何だと思う?」

クイッと眼鏡を上げて、玉狛支部の
女子プラスAに問うのは
凄腕?のオペレーターの宇佐美栞。

「節分……?」
噂のトリオンモンスター、
雨取千佳は首を傾げて言った。

「恵方巻とかお豆とかですか?」
Aも続けて言った。

「はぁ!?あんた達正気!?」
玉狛第一の、旧ボーダー時代から所属
している隊員、小南桐絵。

「2月と言えば、節分じゃ……?」
よく解らない、といった風に千佳は
更に首を傾ける。

「あ!2月14日ですか!?」
思い出した!というようにAは
大きな声を出した。
「あ、そういう事か!」と千佳も
気付いた様だ。

「そうそう!」
「やっと気付いたの……」
小南は少し優越感に浸っている様な
表情だった。

「私毎年買って食べますよ!」
「えー!?作らないのー!?」
Aの発言に小南は驚いた様に
声をあげた。

「え?“煮干し”って、
作るもんなのです……?」

眉をひそめて、訝しげな表情で
Aはとんでもない、誰も予想
していない事を言った。


……。

………………。

「へ?」

シン、と静まり返った空間に、
黒崎のぽけーっとした声だけがした。

○にんじん2本目。 甘味2○→←◇エピローグ 平穏◇



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設定タグ:ワールドトリガー , 空閑遊真 , ワートリ   
作品ジャンル:恋愛
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魅雹 - 黒兎十六羽目逃走。 で泣きました。素晴らしい作品有難うございます (2018年12月7日 20時) (レス) id: 8e02e0511a (このIDを非表示/違反報告)
神月幽暗 - あああ!す、すみません!SEであってました!聞き間違い・・・?うう、すみませんでした!!本当にすみません!! (2016年8月29日 16時) (レス) id: 1c25bc45fb (このIDを非表示/違反報告)
神月幽暗 - はじめまして、幽暗です。第八話目のサイドエフェクトで間違いがあります。SEではなくSFです。私の小説もぜひ・・・。 (2016年8月28日 22時) (レス) id: 1c25bc45fb (このIDを非表示/違反報告)
ルピナス(プロフ) - 命瑠さん» はい!ちゃんと遊真君でますよニヤ(。-∀-)ニヤ (2016年2月5日 19時) (レス) id: 82e1e84f5b (このIDを非表示/違反報告)
命瑠 - リク消化ありがとうございます!…これの続きってやりますか?(wktk) (2016年2月5日 6時) (レス) id: c43154f71d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルピナス | 作成日時:2015年12月12日 20時

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