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○にんじん1本目。 高熱2○ ページ30

『命瑠』様リクエスト番外編




「起きたか」
「え……何でここに居るんです」

まだ夢の中なのか?遊真先輩が
私の頭を撫でているなんて。
幻覚?私、大丈夫かな。

「言っとくけど夢じゃないぞ、
あんまり遅かったから迎えに来たんだ」

「あ……!」

そうだ。玉狛支部に遊びに行く約束。
しんどくてすっぽかしたんだ!

「風邪引いたのなら仕方ないか、
また元気になったら誘うよ」

「すみませ、ゲホッ、こほこほ、っ……」

やば、咳出てきた。
ぱっと口を両手で隠す様にして
ゲホゲホと割りと生々しい咳をする。
……かなり辛い。

「先輩、うつすと悪いので帰って下さい、
約束……すみませんでした」

「いや、それは別にいいんだけど……
本当に帰って大丈夫なのか?」

心配そうな顔をして、少し距離を
縮めてくる。

「大丈夫ですから、たまにあることです」
「……はぁ」

先輩は私の返事を聞くと、間を開けて
ため息を吐いた。

「………?」
「残るよ」

……………………………。

「へっ!?何言ってるんです!?
バカ何ですか!?うつっちゃいますよ!?」

「しんどそうだし、多分さっきより
熱上がってる」

「いや、だったら余計に……」

先輩は私の言葉を遮った。

「今帰って事情を言ったら、オサム達も
一緒に看病することになるぞ」

何だそのおどし!
何か言い返そうと口を開けようと
したけど、何だか面倒というか、力が
抜けて止めた。

「……冷えピタ」
「ん?」

先輩は首を傾げた。

「冷えピタ、冷蔵庫です……、
冷蔵庫開けたら、目の前にあるやつです」

「……わかった、大人しく寝てるんだぞ」
「わかってます……、子ども扱い
しないでください」

先輩は優しく頭をポンポンとして、
部屋を出た。

「ありがとう、ございます……ですよ」

呟いてみて恥ずかしくなって、
バッと布団をかぶった。




にんじん1本目。完食。

◆黒兎17羽目。 相談◆→←○にんじん1本目。 高熱○



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設定タグ:ワールドトリガー , 空閑遊真 , ワートリ   
作品ジャンル:恋愛
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魅雹 - 黒兎十六羽目逃走。 で泣きました。素晴らしい作品有難うございます (2018年12月7日 20時) (レス) id: 8e02e0511a (このIDを非表示/違反報告)
神月幽暗 - あああ!す、すみません!SEであってました!聞き間違い・・・?うう、すみませんでした!!本当にすみません!! (2016年8月29日 16時) (レス) id: 1c25bc45fb (このIDを非表示/違反報告)
神月幽暗 - はじめまして、幽暗です。第八話目のサイドエフェクトで間違いがあります。SEではなくSFです。私の小説もぜひ・・・。 (2016年8月28日 22時) (レス) id: 1c25bc45fb (このIDを非表示/違反報告)
ルピナス(プロフ) - 命瑠さん» はい!ちゃんと遊真君でますよニヤ(。-∀-)ニヤ (2016年2月5日 19時) (レス) id: 82e1e84f5b (このIDを非表示/違反報告)
命瑠 - リク消化ありがとうございます!…これの続きってやりますか?(wktk) (2016年2月5日 6時) (レス) id: c43154f71d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルピナス | 作成日時:2015年12月12日 20時

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