第47話 ページ9
〜詩人side〜
いかさんはこのメモ書きはAさんが書いたと言った
ずっと握っていたのか
そのメモ用紙はぐしゃぐしゃに潰れていた
詩「なんで、わかるんですか…?」
い「長いこと新富さんと一緒だからね…筆跡くらい見たらわかるよ…」
か細い声で答えるいかさん
Souさんはそらるくんの手をぎゅっと握ったまま離れない
いかさんの傍にいるべきなのか
Aさんの傍にいるべきなのか
僕にはわからなくて
ずっと扉の前で立ち尽くしていた
い「はぁ…詩人、私孤児院に戻るね、新富さんのこと頼んだよ」
詩「え?あ、は、はい!」
S「…そらるくん」
詩「Souさん、すぐに起きてきますよ、大丈夫です」
Souさんは僕のほうに見向きもしない
まあそれもそうだろう
そんな気休めなんて聞きたくないのはわかってる
でも言ってみる価値はある気がしたんだ
S「!…そらる、くん…?」
詩「今…体が…」
そ「せんせ…?」
そらるくんの体がビクンと大きく跳ねた
その小さな体はまだ少しピクピクと痙攣を起こしている
そ「先生…?あれ…僕…お兄ちゃんを助けたくて…眠って…それから…」
S「そらるくん、おはよう、今はもう少し横になってて」
詩「起きてくれてありがとう、大丈夫?具合、悪くない?」
そ「お兄ちゃん…お兄ちゃんは…?」
隣を見るそらるくん
まだ寝てるAさんを見てより一層悲しそうな顔になる
そ「お兄ちゃんも一緒に起きるって書いたのに…ごめんなさい…」
詩「それはいいよ、ねえそらるくん、夢の中で何をしてたの?」
そ「夢の中で?……みんなに、会ってきた」
S「みんな?」
そ「うん、天月と、れをると、僕」
詩「A先生はいた?」
そ「いたよ、怖かったけど」
S「怖かったって、何かあったの?」
そ「怒ってた、僕の父さんと母さんに、天月の父さんと母さんにも怒ってた」
そらるくんが言うには夢の中でみんなの過去に行ってたらしい
みんなの名前も今の名前じゃなくて前の名前だったらしい
そらるくんは夢の中で自分の昔に会ったって言った
本当かどうかはAさんに聞くしかないのかな
詩「僕はいかさんに伝えてきます、Souさんは2人のこと頼みますね」
S「今日は一泊してく、明日にはそらるくんも帰れるようにする」
詩「わかりました、それじゃあ、そらるくん、また明日ね」
そ「うん、ばいばい」
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楓音 - チョコナッツさん 男主ですよ! クプラさんでで出てーーーーーーー (2018年6月9日 19時) (レス) id: cb9a4cb513 (このIDを非表示/違反報告)
チョコナッツ - これって、男主なんですか? (2017年11月24日 22時) (レス) id: 83701797cb (このIDを非表示/違反報告)
空夜(そらよ)(プロフ) - 灯 桃花/あかりとうかさん» 貴重なご意見ありがとうございました!ご期待に添えるよう頑張ります! (2017年9月13日 20時) (レス) id: 5a4020227a (このIDを非表示/違反報告)
灯 桃花/あかりとうか(プロフ) - わっ私の意見採用やーーっ!笑笑これからも頑張ってください! (2017年9月13日 19時) (レス) id: 2499daa2a5 (このIDを非表示/違反報告)
空夜(そらよ)(プロフ) - 月雲さん» それは作者としてとても嬉しいです!w これからもリクエストあればどんどんしてください! (2017年8月11日 14時) (レス) id: 5a4020227a (このIDを非表示/違反報告)
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