孤児院を経営してます【歌い手】Part2

第77話 ページ45

『はいみんな集合』


一気にとことこ歩いてきた

やべえ可愛いわ

…俺変態なのかな


『ついに超パが明日になってしまいました』

ま「それって悪いことなの？」

『んーん、めっちゃいいこと』

そ「ならなんで「しまいました」なの？」

ろ「「しまいました」って使い方変だと思う！「なりました」じゃない？」

『君たち頭良くなったよね』


なんか寂しいような嬉しいような

ここは素直に喜ぶべきなのだろう…

だが喜べない…なぜだぁ…


『うんとね、まず話をさせてね、明日になったってことはみんながもっともっと有名になる第一歩なわけで』

坂「わーい！！！」

96「有名人！！嬉しい！！」

『あんまり…言いたくなかったんだけどね、超パが終わったら、みんなには小学校に行ってもらいたいんだ』

セ「小学校…？」

志「やだ！行きたくない！」

『有名になる第一歩って言ったよね？てことは、みんなは人生の第一歩も踏み出さなきゃいけないんだ、このままずっと孤児院(ここ)にいたらダメなんだ』


ダメって言い方も変だけど

そのうち通ってもらうつもりではいたし

ちゃんとした名義がないのが難だけど…

取り敢えずは俺の名義にしたし

あの学校は理解が早いしこういう家庭状況の子達にしっかりとした配慮がされてるから

心配はないはず


い「みんながしっかりとした人生を送るために必要なんだよ」

S「将来の夢、あるでしょ？」

う「…声優に、なりたい」

天「ずっと歌っていたい！！」

る「かっこいい仕事したい」

あ「いろんなことしたい！」

れ「モデルさんとかも…すてきだよね」

志「ばーてんだーってやつやりたい！」

セ「僕は普通に仕事して普通に結婚して普通に生活したいな」

ろ「私もモデルさんになってみたい！」

坂「お医者さん！」

そ「ずっとお兄ちゃんと一緒ならそれでいい」

ま「歌手になりたい！」

96「声優！かっこいいもん！」

『1人だけすごく現実味のある夢だったけど…ま、まあいいよ、そういう夢を叶えるためにも小学校に行ってもらいたい』


子供が考えるような馬鹿でかい夢がなかったのは意外だな

超パが終わればまたしばらく落ち着いた生活になる

学校に行って他の子達とも仲良くなって社交性を身につけてほしい

みんなが大人になる第一歩

みんなが夢を叶える第一歩

みんなとお別れする第一歩

たくさんの第一歩がある


『超パも学校も、頑張ろうね』

お知らせというかなんというか→←第76話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す