お願い ページ27
*
「お前……昼間の会話聞いてただろ?」
あ……切り出されるのか。
まだ、実弥の気持ちを受け止める
整理なんてつくはずがない。
「……え?何の話?知らないよ?」
一秒でも遅らせたい。聞きたくない。
私と結婚したこと……後悔してるんだよね。
ごめんね、ちゃんと理解してあげられなくて。
「嘘言うなよ……」
そう言いながら、抱きしめる力が強くなる。
やめて……どうして抱きしめるの?
実弥の行動がよく分からないよ……
……今は精一杯抵抗して、実弥からの
『言葉』を聞く事を遅らせたい。
「だから……何の話してるの?ねぇ、苦しいから離して?ご飯用意するから。」
そう言いながら実弥の腕をほどく。
そう、私は何も聞いてないんだ。
うん、聞いてない。
何も知らない。
「そうそう。今日、蜜璃ちゃんのお祝い買いに行ったんだよ!可愛いキッチングッズにしたから。実弥の礼服も出来上がってるし、結婚式楽しみだね?私さぁ、初めてなんだよねぇ。だって友達みんなまだ学生なんだだもん。だから凄く楽しみー。」
「A……少し話さないか?」
「えー?な、何を?あ、結婚式の2次会、鏑丸食堂の常連さんも来るらしいよー!知ってる人いたりして?ね?」
そんな話を一方的に話していると、
結絆が泣き出した。
助かった……
「ふぇぇ……ん、まんまぁ……」
「あー!結絆が起きたぁ、ごめんね?すぐいくよー!実弥ごめん、先食べてて?」
忙しいフリをして、実弥から離れた。
その後も、実弥が何か話をしようとする度に
私はことごとく逃げ続けて、
ついには、実弥からあの話をすることを
封印することに、成功することとなる。
もう少し待って。蜜璃ちゃんの結婚式が終わるまでは、聞きたくないから。
その間に……実弥の心が変わってくれることを
心の底から願った。
ダメな奥さんだけど
やっぱり実弥と離れたくないもん。
『先輩』は、同業者だから
わかり合えるかもしれない。
でも私、頑張るから。
……これからもっと忙しくなって
実弥との時間が少なくなっても
ワガママ言わないから
お願い……
傍にいさせて。
そして……
実弥とは、話し合いをすることなく
伊黒さんと、蜜璃ちゃんの結婚式を迎えた。
─────
※26話、早朝に編集途中で中途半端な内容を上げてしまいました(汗)
読んでしまった方、申し訳ありません!!
何を考えてんだァ? ー実弥side→←なかなか上手くはいなかない
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えのき(プロフ) - れもんさん» コメントありがとうございます!褒めてくださりありがとうございます!お気に入り登録もありがとうございます!楽しんでもらえたようで良かったです(*^^*) (2021年9月26日 7時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - こんばんは!読みだしたら止まらなくなって、すいすいと全部読めました!とっても面白いです!続編も楽しみにしてます!お気に入りを666から667にしてしまった罪悪感…。…でも、お気に入りにしない選択肢はなかった!ウンウン(/・ω・)/ (2021年9月25日 20時) (レス) id: 5102ae8dc8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - ユイぱさん» 続編へ移行します。準備が整いましたら公開しますね! (2021年9月23日 17時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 柚葉さん» 小林さん……こわいよね? (2021年9月23日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユイぱ - 続編できるんですか?楽しみです! (2021年9月23日 16時) (レス) id: 21c5274ef7 (このIDを非表示/違反報告)
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