何を考えてんだァ? ー実弥side ページ28
*
張り込みをしていると、交代要員が来たため、
少し休憩に入ることとなる。
「ねえねえ不死川さん、聞いてくださいよー。
佐藤先輩、とうとう離婚しちゃいましたよー。」
後輩から署内の先輩の離婚話を聞かされる。
刑事になると、極端に家庭の時間がなくなり、
奥さんとすれ違ってしまったらしい。
ま、よくある話だ…………ん?
そういや昨日、うちもぶつかったな。
朝早く呼び出しくらって、家を出たから、
そのままだし。
帰ったら、ちゃんと会話しねェと。
うちも……気をつけねェと、
そうなり兼ねねぇなァ…
「なかなか難しいもんだぜ?お互い努力しねぇとなァ?」
「へぇ……やっぱり、理解してもらえないんですよ。同業者じゃないと。だから……離婚する人多いんですよ、ね?不死川さぁん?」
「そうゆうことだなァ」
それな。俺も昨日Aに当たり散らしちまったァ。自分でやらかしておいて…世話ねェなァ……
「あはは!まるで自分の事みたいじゃないですか?」
「明日は我が身っつーだろォ……」
すると、後輩はなるほどねぇ…と頷いた。
「私、最初から思ってたんですよねぇ、不死川さん刑事熱望してたじゃないですかぁ。やっぱりあの時に、先輩を選んでた方が良かったと思いますよ?先輩は、警察学校の時からずっと……」
「ンな昔の話ィ……蒸し返すなァ」
「へええ?その先輩が異動してきて、内心気にしてるんじゃないですか?最近一緒の時間多いし。」
とんでもねェ事言いやがってェ。
俺はあいつを何とも思ってねェ。
そもそも…あん時もあいつが一方的に……
だが…周りはそう思ってなかったんだなァ。
変な噂を立てられたら厄介だ、
こいつにも分からせておかねェと。
だが……その後も後輩はしつこく話をしてきやがって……つい大きい声を出しちまったァ
すると壁を挟んだ向こうから聞いたことのある声が……
おィ、まさかな?
ぐるりと回り、声のする方へ行くと
泣きそうな顔のAがいた。
今の話……聞いてたか?
どこから聞いてたんだ?
ただでさえ、昨日の事があったんだ。
こんなどーでもいい話で
Aに誤解だけはされたくねェ!
だが、上擦った声で何も聞いてないと言いながら、行っちまったァ。
これは非常にマズイ。
ぜってェ勘違いした。
「うわああぁ……すみません!わ、私、調子に乗りすぎましたぁ!!今の会話……絶対まずかったですよね?」
はああぁ?今更遅ェ。
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えのき(プロフ) - れもんさん» コメントありがとうございます!褒めてくださりありがとうございます!お気に入り登録もありがとうございます!楽しんでもらえたようで良かったです(*^^*) (2021年9月26日 7時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - こんばんは!読みだしたら止まらなくなって、すいすいと全部読めました!とっても面白いです!続編も楽しみにしてます!お気に入りを666から667にしてしまった罪悪感…。…でも、お気に入りにしない選択肢はなかった!ウンウン(/・ω・)/ (2021年9月25日 20時) (レス) id: 5102ae8dc8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - ユイぱさん» 続編へ移行します。準備が整いましたら公開しますね! (2021年9月23日 17時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 柚葉さん» 小林さん……こわいよね? (2021年9月23日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユイぱ - 続編できるんですか?楽しみです! (2021年9月23日 16時) (レス) id: 21c5274ef7 (このIDを非表示/違反報告)
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