41話 ページ44
Aside
「会えるよ。」と返信すると、「じゃあ○○の前で」ときた。
幸い、電車に乗らず済む距離だ、出来るだけ駆け足で向かう。
なんて声をかけようか、カッコよかったよ?楽しかったよ?どれも悩むけどなかなか答えが見つからない。
そう考えてるうちに、待ち合わせ場所に着いてしまった。
確かここら辺、と彼方を探すとそれらしき人影。
言葉よりも先に体が動き、思わず彼方に後ろから抱きついた。
「!?…あ、A…。」
「うん、お疲れ様彼方。いやそらるさんかな?」
「……知ってたの?」
「ううん、偶然行ったLIVEで、彼方が歌ってただけだよ。」
なんて笑いながら話すと、困ったような顔をしながら彼方は言う。
「……ごめん、隠すような形になっちゃって。いつか言おうとしてたのに先延ばしになって、挙句にこんな風にバレちゃって、凄く情けない……本当にごめん。」
深く頭を下げる彼方を見て、思わずブンブンと首を振った。
「そ、そんな!全然隠されてたなんて思ってないよ!それに…本っ当にかっこよかったし、本っ当に楽しかったし、今回のLIVEはたまたま仕事場の先輩に誘われたものだったけど…行ってよかった、って思ったよ、だって普段と違う“そらるさん”っていう一面を見れて……あぁなんか上手く喋れない。」
苦笑しながら言うと、やっぱり彼方は困った顔のままで。
「……なんか優しすぎて後々振られるんじゃないかって恐怖が…。」
「何それ、振るわけないじゃん。」
「…こんな最低な彼氏なのに?」
「じゃあ私は自称最低の彼氏と一緒に居るよ、彼方が自分の事どう思おうが私に関係ないでしょ?」
彼方が最低なんて、そんな事1ミリも思わない。
有名だったって事を隠してただけで最低だなんて思えないし。
やっと困った顔から笑顔になった彼方は、私の言葉に照れながらも、言ってくれた。
「……じゃあこれからも、俺と一緒に居てくれますか…?まだお付き合いだけしか出来ないけれど、もし時間がかかったとしても、待っていてくれる?」
プロポーズみたいなセリフは心臓がドキンと高鳴った、勿論私は。
「むしろ待たせてよ彼方、ずっと待つよ、だから一緒に居させてください。」
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彩華 - 何この神作品!私が書いてる小説とは全然違う...!良かったら私の小説読んd))))) 殺人犯との鬼ごっこっていう名前だy)))))←宣伝するな (2019年8月22日 18時) (レス) id: e742c3b57e (このIDを非表示/違反報告)
飴 - りっちゃんさん» こんな気まぐれに書いた作品を読んで頂きありがとうございますw (2019年8月19日 22時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃん(プロフ) - ああああ!!なんで高評価って一回しか押せないんだあああ!!!(うるさくてごめんなさい) (2019年8月19日 16時) (レス) id: 75e3c0ea04 (このIDを非表示/違反報告)
飴 - 狂鬼さん» 先を書いてきます…w (2019年8月19日 16時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
狂鬼(プロフ) - 飴さん» お?またまたいい展開だ。あまちゅ56されねぇかなそらるんに…← (2019年8月19日 16時) (レス) id: b1fcaf3ab6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴 | 作成日時:2019年8月5日 16時