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〜センラside〜
約1年半前、俺の部署に梓ちゃんが来た。
梓ちゃんの世話係に選ばれて、少し嬉しかった自分がいた
「
『立花 梓です。船山先輩、よろしくお願いします!』
同じ時期に入った子に比べてテキパキ動くし、仕事も早い。
それに容姿も整っていて、性格もきっちりしているから 先輩とも同僚とも上手くやっていた
たまたま浦島坂田船で集まって道を歩いていたときに会って、浦島坂田船のセンラであることを公表した。
そこで梓ちゃんがずっと前から歌い手さんが好きだということも知った。
イラストも上手くて、
浦島坂田のみんなで動画のイラスト描いてほしいなって話したり。
運命だと思っていた。
好き、そう思ったのは梓ちゃんと会って半年後のとき。
『船山先輩、お昼ご飯食べません?一緒に』
「ええよ〜」
『まあ、デスク隣ですしいつもと同じですね』
口を手で少し隠して笑うところや
会うたびに香る爽やかな匂い、
コロコロと変わる表情、
いつも笑顔でいるイメージしかなかった。
だから、あんな風に好きな人を想って泣く姿を初めて見た。
「好きな人…いたんやなぁ」
バシッ
「ほぉら、やっぱりセンラさん梓さんのこと好きやん〜!」
「まーしぃ…背中叩くん、やめて」
背中をさすっているとまーしぃはまたニヤニヤし始める。
「で、センラさん告白するん?」
「しいひんよ…梓ちゃん好きな人いるんやろ。あれ絶対本気やし、センラに勝ち目ないです」
「でもさ、その本命の人にひっどい態度取られたんやろ?それでセンラさんが慰めて梓ちゃんに振り向いてもらおうや!」
「はいはい」
そんなんセンラだってしたいわ。
でも…それはズルい。
弱気になってる梓ちゃんの心につけいるのは気がひける。
「センラさんイケメンやしいけるって。
試してみる価値はある。」
「そうですかねぇ」
まーしぃの方がイケメンやし。
それにもしフラれたら、梓ちゃんと気まずくなる。それが嫌や。
それでも…
梓ちゃんが振り向いてくれる可能性があるなら、そこにかけてみたい。
「とりあえず頑張ってみます」
「応援してるで!」
「はい」
頑張ってみよう。
梓ちゃんに振り向いてもらうために。
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雷亜 - 私って涙もろいんですよ(笑)一ページ 一ページ泣いて泣いて泣いて(笑) もうすごいですよ涙の量が((殴 (2018年4月7日 9時) (レス) id: e1e03b0ec4 (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - 読みやすいしキャラが掴めていてとても楽しく拝見させていただいています。好きです。 (2017年12月10日 10時) (レス) id: 9ac8f0bb45 (このIDを非表示/違反報告)
MiKU(プロフ) - 星華(´∀`*)さん» ありがとうございます!無事第1章が完結してこちらも嬉しい限りです…!そう言っていただけて私も頑張って書き続けた甲斐がありました!続編含めて頑張るのでよろしくお願いします! (2017年11月14日 7時) (レス) id: fb7ad52b3c (このIDを非表示/違反報告)
星華(´∀`*)(プロフ) - 1章完結おめでとうございます!もう…一気に読んだんですが…涙が…。すごく好きになりました!!続編楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年11月13日 16時) (レス) id: 110a37d70c (このIDを非表示/違反報告)
MiKU(プロフ) - 唄葉さん» 唄葉さんありがとうございます!大好き、なんて言葉わたしにはもったいないです……!第2章でも頑張らさせていただくので、よろしくお願いします!ありがとうございました!! (2017年11月4日 16時) (レス) id: fb7ad52b3c (このIDを非表示/違反報告)
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