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火の妖精 ページ1

学園長が、妙に神妙な面持ちで

重要な任務、とやらを僕たちに告げた。


クロウリー「この学園の食堂や暖炉の日を

魔法で賄っている火の妖精に

毎日よく乾燥した薪を与えてほしいのですよ。」


『火の…妖精…?』


クロウリー「えぇ、ナイトレイブンカレッジに長年住みついているのですが

毎日薪を与えなければ消えてしまうのです。

火の妖精がいなくなれば、学園は冬のたびに

凍えるような寒さに包まれることになります。」


それは確かに、学園の存続にかかわると言って差し支えない。

それに、長期休暇中も学園に残る生徒もいないわけではないようだし

その人たちに迷惑が掛かるのも忍びない。


『…わかりました。

その代わり、休暇中の食料補給を絶対に忘れないこと。』


グリム「ホリデーのご馳走も用意するんだゾ!

Aが俺様のために作ってくれるらしいからな〜!」


クロウリー「えぇもちろんです。

諸々の材料はもちろん、ローストターキーやケーキなど

私の知る限りのご馳走を用意しましょう。」


グリム「やったんだゾ〜!」


エース「へぇ、グリムが食べたがるくらい上達したんだ。

今度俺らにも作ってよ。」


『いや…全然だよ。

今度ブッチ先輩にでも習いに行こうかな…』


デュース「本当に顔が広くなったな…お前。」


休暇が明ければ、レオナ先輩に

歌いに来いと言われることもあるだろうし

その時にでも聞いてみよう。

そんなことを考えていると

学園長が、ハッと何かを思い出したように手を叩いた。何事。


クロウリー「ソリトゥスくん、たしか君は携帯を持っていましたよね。

私が長期不在にするので

何かあったときのために、私の連絡先を渡しておきますね。」


『あぁ、そうですね。』


制服のポケットからスマホを取り出し

学園長と連絡先を交換すると

その光景を見ていたエーデュースが目を見開いた。


エース「お前スマホ持ってんのかよ!」


デュース「どうして言ってくれなかったんだ…」


『え…聞かれなかったし…』


エース「聞かれなきゃ何も答えない融通の利かないガキかお前は。

ったく…ほら、貸して。」


言われるがままエースにスマホを手渡すと

慣れた手つきで、自分とデュースの連絡先を

僕のスマホに登録し、何かに不満を覚えた様子で僕に返却した。


『…何で怒ってるの。』


エース「べっつに〜……

ただ、俺らの事大事な存在だと思ってるなら

「連絡先交換しよ」の一言くらいあっても良いんじゃないのって思っただけ。」


仲良くなれたのは分かるけど、エースの思考は偶に分からないな。

帰っていく獣たち→



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ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………!更新楽しみにしてます! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か???好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ! (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……! (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2021年8月1日 22時

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