サッカーなど私に出来ると思うかね【アレスの天秤】

約束のお時間 ページ29

試合後
木枯らし荘に帰ってきた私たちは、各々自由な時間を過ごしていた

私はというと、のーりんと剛陣先輩
あと何故かきっくんに尋問を受けていた


海腹｢ひろとって誰なの！｣


剛陣｢俺より先に恋人を作るなんて許さんぞ！｣


氷浦｢俺も気になるから教えて｣


『えっとぉ…？』


つまりは、この3人は私とヒロトが付き合ってると勘違いしてるわけだ

まずなんでヒロト知ってるんだよ


海腹｢前電話で｢私はヒロト好きだけどなー｣って言ってたよね！｣


『別に嫌いではないけど…まぁ、好きだよ』


友達としてはあいつ悪いやつじゃないし


氷浦｢それは俺より好きなの？｣


『何その可愛い質問……なわけないじゃん！私はきっくんが一番だよー！』


氷浦｢…！｣


海腹｢…私たちの勘違い？｣


剛陣｢みてぇだな…問い詰めて悪かった｣


『別にいいですよー

っと、電話だ……って、ヒロトじゃん』


あいつ暇なの？
しょっちゅう私に電話かけてはくだらない話してるけど


『もしもし？今日は何の用？』


海腹｢Aちゃん、スピーカーにして｣


『え、あぁうん
なんでもない、こっちの話』


のーりんに言われた通り、スピーカーにした


[お前、今度の日曜暇か？]


『えっと…』


氷浦｢今度の日曜って、練習休みの日じゃない？｣


『あ、そっか…

うん、暇だよ。何かあるの？』


[だったら、出かけようぜ
その日親父が一日中家に居るから、外出てぇんだよ]


のーりんが、無言で肩を叩いてくる
叫びたいのを我慢してるな？


『おっけー何するのー？』


[それは一切考えてねぇから、お前の方で考えとけ
俺も俺で行きたいとこあるから、そこには行くけどな]


『へいへい、わかったよワガママ神様』


[だれがわがままだ嘘つき女、じゃあなおやすみ]


あっちからかけてきたくせにいきなり切りやがった…


海腹｢デートだぁぁ！！｣


『うわ、びっくりした』


叫ぶのを我慢していたのーりんが、そのストッパーを外して叫んだ


海腹｢やっぱり付き合ってるじゃん！
今のはデートのお誘いだよー！｣


氷浦｢え…そうなのか？｣


剛陣｢氷浦、落ち込むなって｣


『なんできっくんが落ち込むのかはわからんけど、デートじゃないでしょ』


海腹｢デートじゃなかったとしても！

お父さんから離れたいだけならAちゃんじゃなくてもいいのに、誘ってるってことは相手はもしかしたら…！｣


『ないない、ありえない』


私イナアレのキャラは好きだけど
別に好かれたいわけじゃないし

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