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一織side
五十嵐さんと別れて、寮に帰ってきた
｢一織おかえりー！遅かったな｣
｢はい、五十嵐さんとちょっと｣
｢え、五十嵐さんと何かあったの？｣
｢七瀬さんには関係ありません｣
「むぅーなんだよそれー
何、2人って付き合ってるの？」
「なっ何言ってるんですか！」
「わー一織顔真っ赤ー！」
七瀬さんの言った通り、顔に熱が集まっているのがわかる
そんな顔をこれ以上見られたくなくて、速足で部屋に向かった
「…七瀬さん、冗談が過ぎますよ……はぁ…」
部屋に入ったら力が抜けた
恐らくカラオケであれだけ泣いたから疲れているんだろう
「でも…あの冗談、悪い気はしなかった
付き合ってなんかない…好きでもないのに…どうして…」
私にかけられたあの優しい声が
抱きしめたときのあの暖かさが頭から離れない
弱っていた私には、彼女は眩しすぎる…
五十嵐さんがくれたロップちゃんに顔を埋めながら今日の事を思いだしていると、誰かが自室のドアをノックした
「はい、誰ですか」
「オレだよ、三月
一織、今ちょっといい？」
「兄さん…はい、大丈夫です」
部屋に入ってきたのは、目が赤い兄さん
…泣いていたんでしょうか
「一織、昨日の…大丈夫？」
「心配いりません。どうにか吹っ切れましたから」
「そっか、よかった…」
「兄さん、泣いてましたか？」
いつもならこんな風に聞かない
過干渉が五十嵐さんから移ったようだ
「あれーやっぱり一織にはバレちゃうんだなー
うん、昨日の事思い出してちょっとな」
「…ごめんなさい」
「何言ってんだよ、一織のせいじゃない
一織のミスをカバーできなかったのが悔しいんだ
一織じゃなくても、誰かがミスをする可能性はあったんだ…なのに何も対策をせずに、慢心してた自分がクソ嫌いなんだよ…」
「兄さんは何も悪くありません！…こんなこと初めてなんですから対策なんてできませんよ」
「一織…お前が吹っ切れたのって、Aのお陰じゃないか？」
図星だ
兄さんにはなんでもわかってしまうのか…
「ははっ…図星みたいだな
あいつはな、人の心に侵食してきて…その人の弱ってるところを立て直すのが大好きなんだよ
オレがオーディションに落ちて、やけになって公園で踊ってたら
「すごい」「かっこいい」「もっと見たい」って…オレの聞きたかった言葉全部言ってくれた
オレの話めっちゃ聞いてくれて、オレに足りないとことかオレのいいとことか全部教えてくれた」
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あー - 一織かっこよすぎ！凄く感動しました！！これからも頑張ってください！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: f61b58d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
天空の巫女(プロフ) - 1.9さん» ありがとうございます！一織のキャラいまいち掴めてなかったので心配でしたが、そう言っていただけると嬉しいです！ (2019年4月3日 9時) (レス) id: 65781b15d9 (このIDを非表示/違反報告)
1.9 - 一織最高…!とっても面白いです!!これからも楽しみにしてます!頑張って下さい (2019年4月3日 8時) (レス) id: 47aa25969b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2019年4月1日 15時
