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lie.14 ページ18

羽風「瀬名くん?今日衣装合わせがあるって言ってたけど…」


『してたら出てっちゃったんです、知らないみたいなんで失礼しますね』


羽風「待って!俺も一緒に探すよ」


『結構です、一人で探します』
 
 
そう言って直ぐに立ち去った
あの人は話していたくない類の人だ


羽風「あんずちゃんとは違う感じの子だな〜面白そう」




 
 
 
 
 
 
『瀬名泉ーいい加減にしないと放送かけるぞ』


さっき一人で探すと言ってから数分後


『というか早く出てきてくれ、ここがどこかわかんない』


既に迷いました


「わぁぁぁぁああぁぁ!!!!誰かっ!助けて!!」


「逃げないでゆうくん!俺を癒してよぉ!!」


……この近くにはいないみたいだなぁ…


「うあぁぁぁぁ!!!」


断末魔が聞こえるけど知らない
きっと歌唱練習だよ


遊木「そ、そこの人!この際なんであんずちゃん以外の女の子がとかいいから助けてぇ!!」


瀬名「あんず以外の女の子…?あ、Aちゃん!ゆうくん捕まえて!」


何 故 こ っ ち に 来 る


『すいません、今瀬名泉っていう一応かっこいいアイドルを探してるので無理です』


遊木「泉さんの味方なの!?」


『ありえないからやめて!寒気がして死ぬ!』


遊木「ごめんなさい!」


え、何この状況
連れてった方がいいの?瀬名泉連れて行くべきなの?


瀬名「ゆうくん!俺のストレス解消に一緒に帰ろ、ねっ」


『帰るな!戻るぞストーカー予備軍!』


腕をつかんで身動きを取れなくする


『今のうちに逃げろ!…ゆうくん!』


遊木「ありがとう!僕は遊木真です!」


瀬名「ゆうくーん…はぁ、何してくれてんのぉ?」


『手前だよ、警察呼ぶぞ』


何とか確保し、ゆうくんの身も守った


瀬名「わざわざ探しに来たわけぇ?言っとくけど戻る気ないから」


『お前が居ないとレオが不機嫌になるから…あと、進まないんだよ』


瀬名「進めようとしてなかったのはそっちでしょ…」


『…途中で投げ出すな

歌うんだろ、お兄ちゃんの歌』


そういうと、わかりやすく目を逸らす


『歌ってほしいんだよ、私も
お兄ちゃんの妹としてじゃない』


__お前の元ファンとして


瀬名「!?俺…の?王さまじゃなくて?」


『あぁもう!いいから早く戻るぞ!』


何言ってるんだ私は

もう、好きでも何でもないアイドルなのに


『どこかで、お前が歌うことを望んでるのかな』


戻っていく瀬名泉の背中を見つめて呟いた

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2018年11月13日 18時

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