Story 12 ページ13
また、次に目を覚ましたときにはもうAはいなかった。
代わりに俺のバッグを持って壁にもたれた志麻くんがいて。少し、がっかりしたなんてね。
「おっ、目覚めたん??良かったぁぁ、一生起きんくなるかと思った」
「それは大袈裟やろ」
まだ少しだるい体を起こしてベッドから降りてそのまま下駄箱へ。
相当長い間寝ていたようで下駄箱から外に出ると景色はもう闇に染まりかけていた。
志麻くんが俺のカバンを渡したときに触れた手が冷たくて自分の手が酷く熱いのを自覚する。
そっか、キス、したんやっけ
寝込みを襲う、なんて最低なことをしてしまった自分に嫌気が差すが、それでも嬉しい、とか。
初めて口にしたその言葉。ずっと認めずにいた感情を認めてしまってもうこれからどうすればいいのか分からない。
せめて、Aにはバレないように。
「俺の自転車で送ってくから後ろに乗ってや〜」
「ええよ、そんなに迷惑かけられへんし大丈夫やって」
「いいから乗る!!!」
と、半ば強制的に志麻くんの自転車に乗せられる。
さすがにもうこれ以上は迷惑をかけられないのに、志麻くんはやっぱりいい人で。
渋々、といっては上からのような気もするけど志麻くんの後ろに乗らせてもらった。
「ひゃ〜〜〜〜!!きもちい〜〜〜!」
「え、ちょ、志麻くん飛ばしすぎやない!?大丈夫!?」
「コンビニよってこ!!」
相変わらず人の話を聞かない自由ぶり。
立ち漕ぎで、風を真っ正面から受けて髪の毛を遊ばせる楽しそうな志麻くんの表情に口角があがる。
多分明日学校に行ったらAから志麻くんと付き合ってることを打ち明けられる。
ずっと前から気づいてた。
俺に隠れて手を繋いでたり、内緒の話をしてたこと。
でも、志麻くんなら。
Aが選んだ相手なら。
おめでとう、俺の好きな人
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るぅぅ(プロフ) - ねるねるさん» 別のも読んでくださってたんですか、!!設定と言葉ですか…!初めて言われましたありがとうございます( ;∀;) (2018年8月30日 2時) (レス) id: 5477715645 (このIDを非表示/違反報告)
ねるねる(プロフ) - 今回も最高です!!ほんとに設定とか言葉とかすごい好きです!体調に気をつけて更新頑張ってください!!長文失礼しました!! (2018年8月30日 1時) (レス) id: 023273a5c0 (このIDを非表示/違反報告)
るぅぅ(プロフ) - ほわいとふぃっしゅさん» わ〜〜ほんとですか嬉しいです( ;∀;)( ;∀;)更新頑張ります( ;∀;) (2018年8月29日 23時) (レス) id: 5baf5a2513 (このIDを非表示/違反報告)
ほわいとふぃっしゅ(プロフ) - 突然すみません。すごい、好きです。雰囲気?世界観?がものすごく好きです...更新楽しみにしてます!!! (2018年8月29日 23時) (レス) id: b3ad7ee62f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るぅぅ | 作成日時:2018年8月29日 21時