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「…は?」
今、なんて…?
目を見開いたまま、動かない私に葉山先輩は首を傾げている。
そこで知ったのは、千尋の真相。
「あれ?
Aちゃん、知らなかったっけ?」
「…知ら、ない。」
待って、よ……
「和奏ってさ、黛さんの元カノなんだよ。」
…ねえ、千尋。
何で、教えてくれなかったの?
「和奏と別れてからは、俺でも分かるくらい未練たらったらだったからな〜黛さん。
でもこれで大丈夫だね、きっと。」
聞いてないよ…
だって千尋は、私に…
「っ……あっ、」
『馬鹿なお前に協力してやるよ。』
『赤司は、その女と居ればいいんだよ。』
『お前に協力するって言ったやつ、あれまだ有効だから。』
『お前が、赤司からあの女を引き離せばいいんだよ。』
『俺の言う通りにしてれば、きっと上手くいくと思うぞ?』
…ああ、なんだ。
そういうことか。
最初から、アンタはそれが目的で私を助けてくれたんだね。
言葉には必ず裏があるって…分かってたのに。
時には、他人を利用してでもって…分かってたはずなのに。
「…っ」
「…Aちゃん?」
馬鹿だ、私……
なんで気づかなかったんだろう。
千尋の優しさに惹かれて、いつの間にか好きになってしまった。
「うっ…」
「え!ちょ、Aちゃんどうした?!!」
「ああっ…」
「待って、待って!!落ち着こう、ね?!」
涙は止まることを知らないようで、1粒頬へ流れればもう溢れんばかり。
立っているのも辛くなってしゃがみ込んだ私に、葉山先輩はおろおろしながらも慰めてくれるけど…
「…う、あああっ!!」
どうしようもなく、泣きたかった。
酷い、酷いよ千尋。
こんな事なら私達、出会わなきゃ良かった。
千尋なんて頼らなきゃ良かった。
こんな苦しい思いなんて…知りたくなかった。
ねえ、千尋。
私、やっと気づいたよ。
__私達は終わるどころか、始まってさえいなかったんだね。
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長い事、更新出来ずすみませんでした…
看護学生として毎日勉強や技術の特訓に追われる日々で、中々ここへ来る事が出来ずにいました。
遅くはなりますが、これからもよろしくお願いします!(><)
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美樹菜(プロフ) - 赤司くんと黛先輩が好きなので、こういう小説見れて嬉しいです。これからも頑張ってください。 (2019年1月2日 23時) (レス) id: a4e34be67d (このIDを非表示/違反報告)
黒路 - 結局最後まで自分に甘いだけですね夢主ちゃん。現実にいたら恋愛でも結婚でも長続きしませんね。 (2018年9月18日 7時) (レス) id: fa1a11a816 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - かふぇらぺさん» ありがとうございます!夏休み終わってしまいました...全然更新出来ず申し訳ないです...。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - ぴこさん» いつも感想ありがとうございます!!長い間更新出来ずにすみませんでした。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - 黒路さん» 黒路さん、初めまして!読んでもらえて嬉しいです。そうはっきり言ってもらえるのとってもタメになります!あがとうございます!! (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羅夢 | 作成日時:2017年11月5日 14時