人生いつでもハードモード ページ26
「今日の良き日、晴れてS悟さんと結婚します!!」
「冗談よしてくだせェ。
俺ァ、M子一筋なんで、従順で可愛い嫁さんでィ」
「え、M子?親友だと思ってたのに……酷いッ!!
絶交よ、絶好じゃないわ!!絶縁よ!!!」
許さない。訴えてやる!!
「あの人達、何してるんですか?」
「……人生はいつでも
「大空隊長、電話でーす。土方さんから」
「え、分かりました。山ちゃん、少しだけ私の代わりしてて」
私に?何の用だろう……
珍しいな。土方さんが、個々人に電話なんて。
ホテルの裏。人があまり来ない駐車場で、折り返しの電話を掛けた。
〈あ、もしもし大空。お前の母さんを名乗る人から電話が来て。ただそれだけなんだが、電話が来たってことを伝えようと思って〉
ガタッ…
大きな音を立てて、携帯が手から滑り落ちる。
どうしよう…
〈どうした!大空………大…プツン〉
目の前に、一台の車が止まった。
目が痛くなる程に黒光りする車両には、良い思い出なんて一つもない。
中から降りてきた、ガタイの良い身長の高い男。
「お嬢様、帰りましょう。
真選組のような血に塗れた野良犬の集団は、貴方様を醜い手で騙しているのです」
「約束は守ります。けど、真選組を悪く言うのだけは許さない」
張り上げた声は……震えていた。
声だけじゃない。脚から手先にかけて、全身が震えて。立っているのもやっとなくらい。
「
ご自身の尊さを。澪様、手を…お取り下さい」
「…私は澪じゃないです。私は…」
「A。こんな所で会うなんて、偶然だね」
「これは、これは仁様。こんばんは」
男の視線を追う。すると立っていたのは。前の討ち入りで私の右肩を斬った男。もとい、大地 仁。
前と違ったのは、品の良さそうな身なり。
笑みを浮かべたまま、私の横を通り過ぎていく。
次の瞬間、響いた乾いた音。
相変わらず笑みを浮かべ続けている男と、頬が赤く腫れた男。
「女の子の名前を間違うなんて、君は男とは言えないね。クソじじぃだ」
「クソじじぃ…?!」
「クソじじぃなんて放っておいて、行こうA」
何で。私のことを庇うの。
味方でもない、敵なのに。どうして。
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千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» 返信が遅くなり、すみません!!ご期待に添える自信はあまりないですが、書くのがすごく楽しいので頑張ります!! (2020年2月16日 23時) (レス) id: 88ef43b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごく好きです!(この作品も千さんも)(突然の告白) (2020年1月25日 23時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» すごく驚きました。すごく嬉しいです! (2020年1月25日 12時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» と思ったら1位だよ!!!!おめでとう!!!! (2020年1月19日 1時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごっっっ!!もう去年Aなってるんだよなぁ我。あ、関連作品ランキング2位おめでとう!!!!!! (2020年1月19日 0時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千の歌を歌う人 | 作成日時:2020年1月1日 1時