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「部屋、来ない?」

「えっ…また?」



昨夜の流れが頭を過ぎり、思わず慌ててしまった。



「ちげーよ。いいから、ちょっと来て?」






3階から18階へ。



今朝ぶりの広臣の部屋は

なんとも言えない不思議な気分だった。






「ここ、立ってろよ?」



小さなテーブルとテレビだけが置かれたリビングの窓際に立たされた私。


改めて見ると物が少ないこの部屋は

帰国したてだと物語っていた。







「いい?


…3 …2 …1






ほらっ」







「…!」








勢いよくカーテンが開き

そこに現れた東京タワー。




闇だと感じたその夜空に凛と聳え立つその姿に

言葉を発する事が出来なかった。









そして

背中に感じる体温と回された腕は

冷え切っていた心をじんわりと温めてくれた。








「…18階、ずるい」

「Aの部屋とは向きも違うからな」







「広臣」







「ん?」









「…ありがと」






「どういたしまして?」









気付けば、抱きしめられる腕の力が
少しずつ強くなっていた。



「ねぇ」

「ん?」

「…苦しいんですけど?」

「そ?」



それでも緩まない腕。



「ねぇ、苦しい」

「だったらそろそろ、こっち見てくれる?」



クルリと向き直され

待ち伏せていたのは





熱を帯びた熱い眼差し。





「…っ、力入れられたら振り向けないでしょ?」

「…確かに」




ふふっと笑いながらもう一度抱きしめられ時

耳に掛かった呼吸にドキッとした。




「A」

「ん?」




「抱いていい?」









ずるいよね。






そんな空気を作ったくせに



そんな気分にさせたくせに






そんな聞き方、するなんて。






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設定タグ:三代目 , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ユキさん» ありがとうございます^^ライブは、このお話の030での登坂さん風に“ご想像で”です(#^.^#) (2020年1月27日 16時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さんのストーリー大好きです三代目perfectyearライブは観に行く予定はありますか?私は京セラ観に行きたいけど倍率凄く高いですね(´;ω;`) (2020年1月27日 12時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» 楽しんで頂ければ幸いです^^ (2020年1月26日 19時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 三代目メンバーのストーリー大好きです(*ゝω・*) (2020年1月26日 17時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shireyさん» ありがとうございます(^^♪ (2020年1月26日 13時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年1月18日 10時

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