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食屍鬼達は何事かとそちらに向けて走って行ってしまった…勿論ワタシの視線もそちらに向かう



そして、その先にはgloomyが居た







どうやらワタシのポケットから手榴弾を勝手に持ち出し、爆発の音で食屍鬼の意識を誘導したらしい


食屍鬼達はgloomyを捕らえようとピコピコ跳ねているが、手の届かない位置を飛んでいる為に捕らえられないようだ







「……、…A?!おい、何やの?爆発音聞こえてんぞ!」



多少呆然としていたのかロボロの声が意味として認識出来るまで少し時間が掛かってしまった



ワタシも巻き込まれたと勘違いしているのかロボロの声には焦りが滲んでいる







『………大丈夫、ちっさい英雄が活路を開いたからワタシもゾムを何とか出来そうだ』



ロボロにワタシの無事を報告して、一人倒れ伏しているゾムを少し引き摺りつつも何とか担ぎ上げる






「…そこから少し離れた廃墟に身ぃ隠しといて、迎えに行くから」





『……りょーかい、少し時間が掛かるかも知れないけど…っ何とかするよ』





ワタシがゾムを抱えて走れたら一番なのだが、身長も体力もそれを叶えるに足らないのは明らかだ



体力の無い人間が脱力した筋骨隆々な近接兵を運ぶのがそもそもの間違いの様な気がするのだが、それを誘発したのは紛れもないワタシなので申し訳なさが募っていく





『今更…後悔している暇は無い』


インカムに拾われない様に。また自分に言い聞かせる様に小さく呟き、今自責の念に苛まれるべきではないと数度頭を振って、後ろ向きな考えを一旦外へ追い出す



そしてずり落ちてしまいそうなゾムをもう一度担ぎ直した





gloomyが食屍鬼達を部屋の反対側に誘導して興味を引いているので余程の事が無ければ大丈夫だろう


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何とか外にゾムを引き摺り出し、手頃な廃墟にお邪魔する



電気は何とか通っておりベッドこそ無かったものの、ソファーがあったのでとりあえずはそこにゾムを降ろし気道を確保した後で左右の瞳孔を確認した





瞼を持ち上げ、左右の瞳が同じ大きさなのを確認する


今の段階で脳内出血は無いらしく、両方の瞳の大きさは同じだった





早急な処置はこれ以上必要ないと判断し、ワタシも近くの椅子に腰を掛けインカムでロボロへと報告することにした





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作品ジャンル:ファンタジー
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サキア(プロフ) - じゅーちょーさん» 了解しました、承諾します。等の意味で使ってます (2018年6月4日 0時) (レス) id: 4b79983a16 (このIDを非表示/違反報告)
じゅーちょー - すみません。41の「Si」ってどういう意味なんですか? (2018年6月3日 22時) (レス) id: 684c66f772 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルカ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c9dc1e2182/  
作成日時:2017年9月17日 2時

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