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『ゾムに今のところ脳内の出血は無いよ。ワタシたちは郊外に近い廃墟に居る』




「さよか、そろそろ二人も着くらしいけどAには怪我とかある?」




迎えにはぺ神とシッマが来るらしく、医療道具も多少運んでいるらしい




怪我の有無を聞かれたが、幸いなことにワタシもゾムも目立った外傷はない







一応噛まれた痕などないか見たものの、何処にもそんな痕は見られなかったので大丈夫なのだろう



『いいや、ワタシは無傷だ…っと、お疲れさま。gloomy』



インカムで報告していると、突如天井の隙間からgloomyが降ってきた



ギィ、ギギッ…





gloomyか何と言っているかは分からないが、焦ってはいない様なのでどうやら食屍鬼は上手く撒けたらしい









「おーい!二人とも何処に居るんやー!?」




ロボロと食屍鬼の様子を話したり、これから注意しなければならない事を聞いたりしていると、車の音と共にシッマの呼び声が聞こえてきた



『シッマ、ぺ神!こっちに…』





玄関の扉を開けて手を振れば、シッマが車の向きを変えている間にぺ神がゾムを看てくれた


「りょーかい、後は俺に任せといて」





流石医者、と言うべきかぺ神の手に迷いはない





『………ぺ神、ゾムは大丈夫かな』





「あー、打ち方が悪くて気絶してるだけっぽいね。大方顎をぶつけたんじゃないかな…ゾムが目覚めて吐き気とかの症状を訴えなきゃ大丈夫だよ。…よく1人でゾムを此処まで運んで、確認までできたね」


えらいえらい。と小さい子の様に頭を撫でられるのは少し嫌だったが、ワタシは何故かその手を振り払えなかった







「んな辛気くさい顔せんでも大丈夫やて、味方最大の脅威やぞ」





その時のワタシは余程不安そうな顔でもしていたのか、ゾムを車に乗せたシッマにも乱雑にぐりぐりと頭を撫でられてしまった




軍に戻る最中も何かしら声を掛けられていた様な気もするが…ワタシは半ば放心状態だった様で何と話したのか覚えていない







そして軍に戻る道の途中、ワタシは車に揺られながら知らぬ間に眠りに落ちてしまっていた






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作品ジャンル:ファンタジー
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サキア(プロフ) - じゅーちょーさん» 了解しました、承諾します。等の意味で使ってます (2018年6月4日 0時) (レス) id: 4b79983a16 (このIDを非表示/違反報告)
じゅーちょー - すみません。41の「Si」ってどういう意味なんですか? (2018年6月3日 22時) (レス) id: 684c66f772 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルカ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c9dc1e2182/  
作成日時:2017年9月17日 2時

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