36話 ページ38
仲間達の制止の声を無視し続けて刀を振りまわす玉章の…刀の妖力が増していく。
どうやら斬った妖怪の力を吸い込んでいるようだ。
「やめろ玉章!!」
「何してんだい!あんたもここを離れないと危険だよ!」
犬神さんが叫ぶが相手には聞こえていないようだ。
まだ傷が治っていない彼の顔色は悪く、先ほど助けてもらっていた針女さんが共にその場を離れようとするが犬神さんは動こうとしない。
なので、私は彼らを担ぎ離れた場所へと避難させることにした。
『まったく、あなたという人は…お姉さんを困らせてどうするんです。』
「なにしやがる!おろせ!」
「え?…ちょ、ちょっと誰だいあんた!?」
『私は化猫のAといいます。せめて振り回すのを止めるまでは離れていて下さい。』
玉章がかろうじて見える位置に二人をおろすが犬神さんは再び向かおうとする。
私は近くに落ちていた子ぼうず達を叩き起こし犬神さんに向けて投げた。
「なっ!?離れろ子ぼうず!」
『いいえ。離してはいけませんよ。そのまま彼の邪魔をしていて下さい。』
「なんで邪魔ばかりするぜよ!」
『だまらっしゃい!傷だらけの貴方が向かえば先ほどのように彼女が止めに来るんですよ!?お姉さんが危険な目にあってもいいんですか!?もちろんダメです!さあ!ちゃんとお守りしなさい!あの狸の息のね…ゲフン…動きが止まったら来ていいですから!』
「「…………。」」
開いた口が塞がらない二人は固まっている。
子ぼうず達にしっかりと見張るように頼み(脅し)玉章の所へと戻ると次は花開院さんが彼の前に立っていた。
近くにいるのは分かっていたが…まさか暴走狸の真ん前に来るとは…
「待て!そこの妖怪!!人を害する事はこの私が許さへんで!!」
(NOーーー!!)
あれほどの妖気を纏う男の前に彼女は勇敢に挑み、全式神をだすがたった一振りで消されてしまう。
一瞬の出来事に恐怖し震える彼女に刃が向けられようとしていたがギリギリ抱えて逃げる事に成功した。
「「!」」
「なんやあんた!?」
『本日二度目ですが…化猫のAといいます。』
壁を作っていない歩行者通路にいた体格の良いお兄さんを発見。
声をかけ花開院さんを彼に向かって投げ飛ばした。
『ヘイ!そこのお兄さん!この子をお願いします!』
「え!俺!?」
「ぎゃあああ!!何するんやー!?」
壁を錬成する前に一言だけ言いたい事があったので笑顔で伝えた。
『お嬢さん!カッコ良かったですよ!』
「なっ!?」
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SORA(プロフ) - 天井凪さん» こんばんは!今作品は鋼の世界からリボーンではない世界へ転生した場合の話なので残念ながらリボーンのキャラ達はでてきません(;・∀・)ちなみにリクエストがありましたリボーンの番外編を作成中だったりします(゚▽゚)話数の関係でカットとなった話ですが… (2016年6月28日 0時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
天井凪 - ぬら孫ではリボーンキャラは出てこないんですか? (2016年6月27日 23時) (レス) id: e8b19dad5d (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - SORAさん» ありがとうございます!おはあさんですか~。成る程。原作知識無いんですか~。あったらあったで面白そうだなと思って聞きました。原作知識があってもなくてもSORAさんの作品は面白いので今後も期待ですね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 雪月花 舞姫さん» 毎度ありがとうございます(^^)!今回の名字は私のおばあちゃんの名字をお借りしました。祖母との二人暮らしの設定に決めた時にふと、猫好きだったおばあちゃんを思い出しまして…(。・・。)カエマシタ あと夢主に原作知識はありません( ̄∇ ̄) (2016年6月9日 23時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - 新作おめです!ぬら孫、1ページ目からすでに面白かったです!この世界ではクロームポジションって氷麗なんですね。相変わらず面白いですよ!あ、質問です。名字、前は水野でしたよね?変わった理由が知りたいです。あと、ぬら孫の原作知識ってあるんですか? (2016年6月9日 22時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SORA | 作成日時:2016年6月9日 18時