【ぬらりひょんの孫】転生・・また転生（女主）

２０話 ページ22

翌日の放課後に氷麗と探偵団の部室へとやって来た。
花開院さんは本日は欠席のようだ。

(確か…タイムバーゲンがある日は早めに帰るって言ってましたっけ。)

中学生の女の子が親元離れて一人暮らしなんて…しかも修行に学業までこなしている彼女は尊敬に値する。
節約のために食事も切り詰めているそうなので明日にでも差し入れをしよう。

そして今回はリーダーが会議をすると言っていたので今度はどんな妖怪の話を聞けるのか楽しみだったりする。
彼が見せてくれたノートパソコンの画面には日本地図に印がいくつも付いていた。

氷「何ですこれ…」
清「フフフ…何に見えるかな？日本地図？ノンノン！これは【全国妖怪分布図】だ！！北原先生との共作だよ。」

どうやら文献を調べ妖怪の出没地域をまとめたもので棒グラフにするとより分かりやすくなった。

氷「こうして見ると西の方が多いんですねえ。特に京都とか、それに…四国。」
『確かに…愛媛に徳島、香川なんて京都並みに多
いですね。』
清「そう！人口や歴史を考えても四国や中国あたりは妖怪の多発出現地域だ。メジャーどころが東北や関西に多いだけで…マイナーながら妖怪王国と言えるだろうね。」
『へえ…聞いたこともない妖怪が多そうですね。』
清「そのとおりだ！そして今回は数ある中から厳選したマイナー妖怪を紹介しようじゃないか！」
『おお！』

その後、２時間ずっとリーダーの妖怪話が続いたが最後まで聞いていたのは私と家長さんだけだった。
彼女は熱心に聞いており…奴良君は怖がらせるどころか興味を持たせてしまったようだ。

(リーダーの次は家長さんも……奴良君は人も惹きつけ好かれる妖怪なんですね。)

彼は困っている者がいれば人も妖怪も別け隔てなく助けるのだと氷麗は言っていた。
同じく力を持つ身として見習わなくては…

夕暮れ時に解散となり私はすぐに帰宅し晩ご飯の支度を始めた。
隣にはクロが座り作業を眺め尻尾も振ってくれている。

『クロってば可愛いですねぇ。散歩は晩ご飯の後に行きましょうね。』
「わん！」

散歩という言葉に反応したクロの目は輝いていた。
昨日からおばあちゃんは町内会の旅行に行っているため家には私とクロだけ…なので長めの散歩に行くことにする。


『……よし！では行きますか！』
「！！」

家事も終わらせた私とクロは元気よく夜の散歩に出かけた。
そしてこの日…私達は後に友人となる一人の青年と出会うのだ。




〜続く〜

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