15話 ページ17
氷麗をお姫様抱きをして別荘に戻ると花開院さんが猛ダッシュでやって来た。
どうやら一人の妖怪が巨大な妖怪を引き連れ襲ってきたんだとか。
「博士を操ってた妖怪はそいつやったみたいで…家長さんら3人とも操られてしもうて大変やったんや。」
『え゛っ!?皆は大丈夫なんですか?』
「怪我はないよ。危機一髪の所を鴉天狗が3人現れてどつきまわした後どこかに連れ去って行ったからな。」
『鴉天狗?』
(鴉天狗!?…本家のお目付け役の方達がここに!?)
怪我人は氷麗だけのようで部屋に戻ってすぐに包帯などを換えた。
家長さん達も怪我の具合を見て心配し治療道具や着替えなどを用意してくれている。
一通り終わったので私は花開院さんに皆の護衛を頼み、リーダーと島君を探しに出かけた。
雨が降る中【円】を使い探すとそれぞれ別の場所で気絶しており怪我はない。
島君を肩に担ぎ、リーダーは横に抱えて別荘に向かい叩き起こして風呂に入ってもらっている。
後は奴良君だけなのだが…彼が戻って来たのは翌日の朝になってからだった。
あの散々な合宿があったにも関わらず清十字怪奇探偵団はいつも通りに活動している。
あれ以来は妖怪と出会うこともなく日々は過ぎていき制服も夏服へと変わった。
そんなある日の私の悩みはと言うと…
「篠原さん?どうしたのボーッとして…」
『!…いえ…ちょっと考え事を…すみません家長さん。』
「ううん。何でもないなら良かったよ。」
そう言って笑顔で話を再開する彼女の周りには黒い妖気が纏わりついている。
最初は僅かなものたっだが日に日に濃くなっており氷麗や花開院さんに相談したが原因は分からなかった。
呪いかもしれないという事で花開院さんが本人に心当たりがないか さり気なく聞いてみるも収穫はなし。
しばらくは様子見となったのだ。
(……呪いほど厄介なものはありませんからね。)
何事もなく過ごしていき家長さんの誕生日となり、私はお菓子が好きだと聞いたのでクッキーを焼いて昼休みに手渡した。
今日はバイトがあるので部活には参加できないからだ。
『…もしかして寝不足ですか?』
「うん。……変な夢のせいで寝てなくて…だから今日は早めに寝ようかな。」
『それがいいですよ。育ち盛りに寝不足は良くありませんからね。』
「ははは。お母さんみたい。」
彼女の周りの妖気は【凝】をしなくても感じる事ができるほどに増えている。
一体…誰が彼女にこんな事をしたのだろうか。
〜続く〜
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SORA(プロフ) - 天井凪さん» こんばんは!今作品は鋼の世界からリボーンではない世界へ転生した場合の話なので残念ながらリボーンのキャラ達はでてきません(;・∀・)ちなみにリクエストがありましたリボーンの番外編を作成中だったりします(゚▽゚)話数の関係でカットとなった話ですが… (2016年6月28日 0時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
天井凪 - ぬら孫ではリボーンキャラは出てこないんですか? (2016年6月27日 23時) (レス) id: e8b19dad5d (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - SORAさん» ありがとうございます!おはあさんですか~。成る程。原作知識無いんですか~。あったらあったで面白そうだなと思って聞きました。原作知識があってもなくてもSORAさんの作品は面白いので今後も期待ですね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 雪月花 舞姫さん» 毎度ありがとうございます(^^)!今回の名字は私のおばあちゃんの名字をお借りしました。祖母との二人暮らしの設定に決めた時にふと、猫好きだったおばあちゃんを思い出しまして…(。・・。)カエマシタ あと夢主に原作知識はありません( ̄∇ ̄) (2016年6月9日 23時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - 新作おめです!ぬら孫、1ページ目からすでに面白かったです!この世界ではクロームポジションって氷麗なんですね。相変わらず面白いですよ!あ、質問です。名字、前は水野でしたよね?変わった理由が知りたいです。あと、ぬら孫の原作知識ってあるんですか? (2016年6月9日 22時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SORA | 作成日時:2016年6月9日 18時