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さらば真選組篇4 ページ22

ー信女side

敵をなぎ倒しながら走り続ける。

敵だったはずの真選組や万事屋も大きな傷を負った私を庇いながら走る。

目の前に見える人影。

髪はかなり短くなっていたが、見間違えるはずがない。

「零…いや、A」

私が大好きだった人。
一緒に松陽の話を聞いて、怪我をした私を必死になって手当してくれて、一緒に笑ってくれた。

「大きくなったね、骸。いや、今井信女」

かつての仲間とはいえ今は敵。油断はならないと刀に手を伸ばしかけてやめた。

私を見つめる彼女の顔は、瞳はあまりにも悲痛な色をしていた。

何故そんな顔をするの。

何故辛いのに私達の前に立ちはだかるの。

「虚様の障壁となるならかつての仲間といえど容赦はしない。」

あぁ、そういう事か。

Aもアイツに縛られているのね。

アイツが、虚がAにそんな顔をさせているのね。

だからあの男はいけ好かない。
私の大切な人を、朧やAを縛り付けて苦しめてばかり。

「A、貴方はもう少し自分を大切にした方がいい。あの男に縛られてばかりじゃなくて……」

横にいる異三郎を見て、少し微笑む

「まぁ、私が言えたことじゃないけど。」

「………」

Aが俯いた隙をついて走る。

ごめんなさいA。

私も縛り付けられてしまったから。

私を縛っているものから逃げようと思わないから。

あなたの味方につくことはできない。

Aは私達の後を追っては来なかった。

前に小さく見える船を目指して、ひたすら森を駆け抜けた。

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れい(プロフ) - うめれんさん» ありがとうございます!!続きもこれから書いていくのでよろしくお願いします! (2018年8月23日 9時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
うめれん - 続編おめです!続きがどうなるかわっくわくします! (2018年8月21日 20時) (レス) id: 3b762581a6 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - ほのかさん» 前作から読んでいただきありがとうございます!!凄く嬉しいです!!!これから虚様ともっと絡むので楽しみにしててください!! (2018年7月1日 0時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 前作から見させてもらってますが、やっぱり面白いですね!(笑)虚様と夢主ちゃんのこれからも気になる、、、! 更新楽しみにしてます! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 4fff391cad (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - まっちゃあいすさん» ありがとうございます!!!応援していただけるとやる気が出ます!!頑張ります!! (2018年6月30日 19時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れい | 作成日時:2018年6月30日 15時

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