∵†第六話†∴ ページ8
「……ちょっと、これはないよねぇ……」
絨毯が墜落した場所、そこは。
「あぁん!?てめぇら誰だ!?何俺らの領地に入ってやがる!」
めんどくさい事に、盗賊の住処でした。
こんな罵声を聞いているのにも関わらず、私の後ろの紅覇はぐっすりとお休み中だし。
まぁ、片付けられないことはないけど……。
「えーっと、すみません、魔法の絨毯が墜落しちゃって……、帰りたいんですけど、帰してくれるわけないですよね」
「よく分かってんじゃねえか、痛い目見たくなかったら、持ち物、有り金、全部置いていきな!」
私、お金持ってないんだけど。
「はぁ、すいませんけど、そういうわけにもいかないんですよね」
「んだとゴラァ!?」
澄ました顔(そんなつもりは毛頭ないけど)で言い放つ私にイラついたのか、突然切りかかってくる盗賊団達。
それをひらりとかわし、腰のレイピアを引き抜いた。
「やんのかゴラァ!?」
「だって、置いていける物ないんですもん、やるしかないですよね」
自分で言ってるくせに、何言ってるんだろう、盗賊って。本当に。
「いい度胸じゃねえか!じゃあまずは俺様からだ!」
山賊が使うような、大ぶりな刃のサーベルを、単調に振り下ろしてくる。
「隙だらけだよ?」
そう言って、武器化もしないまま、そいつの左腕を切り上げた。
途端、空に舞う血飛沫と男の腕。
「うっ、うわああああああああああああああ!!」
ああ、弱い。
「一人ずつなんてめんどくさい事やってないで、一気にかかっておいでよ」
まとめて相手してあげよう。
「待ちな!」
背後から聞こえる声。
振り返ると、そこには。
「!……紅覇……」
依然眠ったままの紅覇が、一人の盗賊の手によって、羽交い絞めにされ、首に刃を当てられていた。
「こいつがどうなってもいいのか!?」
…………返せ。
突如、私の銀髪が、盗賊団に向けられた殺気で舞い上がる。
「!?ぐ……っ!!」
「返せ」
殺意の眼差しを向けて、紅覇を捕らえている盗賊団に一歩一歩歩み寄る。
しかし。
「A!」
「!」
盗賊団に捕らえられている紅覇が、いつの間にか目を覚まして、私の方を見ていた。
「………ぁ、……!」
見られてしまった。この殺気を。
女らしくない、この殺気を。
***
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リナリア@詩奈柄碯荏(プロフ) - ちーさん» あ、そーそー、ここ1個目のコメント欄だから、3個目にいったほうがいいよww (2014年1月13日 11時) (レス) id: 853f5ae5b2 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - 椿いないね~! (2014年1月13日 11時) (レス) id: ef35006f9e (このIDを非表示/違反報告)
ちー - あと、ちーさんじゃなく、ちーと呼んでください!!敬語も、無しです!!誰と、関わらず…お願いします!!頼みます!!すみません!! (2014年1月13日 11時) (レス) id: ef35006f9e (このIDを非表示/違反報告)
ちー - おはようございます!! (2014年1月13日 11時) (レス) id: ef35006f9e (このIDを非表示/違反報告)
リナリア@詩奈柄碯荏(プロフ) - ちーさん» おやすみなさい〜、良い夢が見れますよーに♪ (2014年1月12日 22時) (レス) id: 853f5ae5b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白灯 x他1人 | 作成日時:2013年12月14日 1時