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「ここだ」
通吉に導かれ、やっと目的の本丸に到着できた。
途中、何度道に迷ったことか……
通吉が呼び鈴を鳴らすと、中から近侍の刀剣男士と思われる男の声が聞こえてきた。
「どちらさまでしょうか」
「SCAS �況神賁膂紊瞭Ｎ咾澄�
「主よりお話は伺っております。どうぞ」
しばらくして、本丸の重厚そうな門が開いた。
「当本丸の審神者の近侍を務めさせていただいている、へし切長谷部です」
センター分けのその男は、私たちを応接間のソファに座らせると、深々と頭を下げた。
「俺は藤林通吉。こっちは助手で養子の藤林Aだ」
通吉に促され、慌てて頭を下げた。
「それでは、単刀直入に申し訳ありませんが……。
主の病は治るのでしょうか？
�況燭砲弔い董∋笋覆蠅膨瓦戮茲Δ箸呂靴燭里任垢�、なにぶん情報が少なくて……」
へし切長谷部の瞳が、切実に訴えてくる。余程主が心配なのだろう。だが、そうされたところで、結論は変わらない。言いづらくなるだけだ。
患者や親族、刀剣男士らへの病気の説明は、助手である私の仕事なのだ。
「SCAS �況燭�罹ることすら珍しい病ですからね。調べても出てこないのは無理ありません。
結論から言えば、今の医術では、完治することはできません」
「そう、ですか」
へし切長谷部は悔しそうに唇を噛み、下を向いた。
この刀剣男士を近侍にして私たちを迎える審神者は他の男士に比べて圧倒的に多い。
理由は、この男の礼儀正しい性格もさることながら、そもそも刀剣男士としての人気の高さにある。
審神者という職業は、人間の男との出会いが圧倒的に少なく、刀剣男士と恋愛関係に陥ることが少なくない。そして、そんな審神者のほとんどは、恋愛関係にある刀剣男士を近侍とする。
通吉の資料によれば、ここの審神者もそんなパターンだった。
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