Third！元暗殺者はボーダーに

８０時間目 玉狛第二の作戦会議 ページ29

修「諏訪隊はガンナー２人とアタッカー１人です。陣形は割と密集型」

ウチは、修の説明に合わせてガンナーとアタッカーの駒を置く
その駒を動かしながら、修が説明を続けた

修「ガンナー２人のトリガーはショットガン型。威力重視の射程短め。一発ごとに少し隙があります。近付いて２人でドガドガ撃つ戦法がメインです」

A「アタッカーの方は、基本はシールドで２人を援護する役目。でも、カメレオンを持ってるから奇襲もある」

遊真「こっちが弾を止めようとしてシールドを広げると、透明になって割りに来る感じだな」

ウチらの説明に『じゃあ対策は？』と尋ねる栞さん

修「僕は…火力勝負だと勝ち目がないので、射程長めの弾丸を使ってショットガンの威力を殺します。攻撃よりやられないこと優先です」

遊真「俺とAは、透明の奴さえ気を付ければ不利な相手じゃないと思うよ。数の有利もあるしな」

栞「笹森くんの居場所チェックが大事ってことね」

A「んで、千佳は当然…」

千佳「見付からないようにする！…です！」

因みに、もし見付かった時にはウチが千佳の援護をするらしい

修「荒船隊は３人全員がスナイパー。諏訪隊と真逆で、１人１人が大きく距離を取った陣形。射程を活かして、攻防両面で連携してます。僕等だと崩しにくい相手です」

遊真「チカのアイビスで建物ごと撃つのも考えたけど、目立って反撃されるからなし！」

修「千佳には、ここ一番の場面だけで撃たせます」

大体作戦を話したけれど、少し問題が残っていた
まだ『荒船隊にどうやって近付くか』という問題が残っている

悩んでいると、栞さんが『まだやれることはあるよ』と笑った

栞「昨日は使わなかったけど、その試合で一番ランクが低いチームには、戦うステージを決める権利があるんだよね」

成程、次の試合は玉狛第二が一番下やな
地形戦法を使えるのは滅茶苦茶ありがたい…！

修「地形か…」


＿翌日

レイジ「遊真、今日は俺と組んで防衛任務だ。千佳を家に送ってそのまま現場に行くぞ」

遊真「了解、レイジさん」

レイジさんは修の方を向くと『もう休め』と声を掛けた
修は昨日から今日の夜までずっと作戦を考えてる

２人は幾つか言葉を交わし、結局はレイジさんが折れた
レイジさん達が部屋を出てからもデータと睨めっこする修

ウチは…異常なアドバイスだけしか出来へんな
普通の作戦とかは殺せんせーに効かなかったし

A「修、作戦の全てに常識外れを混ぜろ」

修「え…？」

A「早めに切り上げな？んじゃ、ウチは部屋に戻っとるわ」

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