033..自然も不自然も価値観も ページ34
「天月さん私は――・・
『まふまふさんが好き』って言った方が、自然・・ですよね。」
「――・・しぜん?」
「しゃむ先輩のこと、私、いつまで経っても何処かで否定してたんです。
近くにいること、それを知れたこと、ライブに誘ってくれたこと、
それは偶然で運命的であって、
――・・必然的に先輩が私を想ってくれているからとか、可能性としてないと思ってて―」
「・・・。」
「それにくらべればまふさんは、一緒にいて楽しくて相談もできて、皆さんから見ても付き合ってるみたいって――・・」
「だから――しゃむに、そう伝えるべきか、と。」
「――・・はい。」
Aちゃんは、腹を決めたように頷いた。
しかし、話には、腑に落ちてはならないところがあった。
「好きになるのに、自然も不自然も、人の見方も関係ない。
――・・あってはならない。」
Aちゃん、
見つめ直して、焦らないでくれ。
俺に今できるのはただひとつ。
君の幸せを願って、精一杯導くだけ。
心惹かれた女性として、君の――・・・
「全て取っ払って、君の主観で、
――――勢いじゃなく、」
俺はAちゃんの肩に触れた。
〜〜
天月さんの手に触られる私の肩。
『勢いじゃなく、』
その言葉の続きを、天月さんは綴る。
―――顔の距離を縮めながら。
「こういうことをされてもいい人を、」
段々と、唇が近くなっていく。
美しく、整っていて、大体の女性が惹かれそうな、唇。
そんな唇と、わずか三ミリ。
綺麗だよ、綺麗だけど、
でも――――・・
「ぃ、いやぁっ!!」
気付くと私は、天月さんを突き飛ばしていた。
「――・・こうならない人を、選ぶんだ――・・。」
天月さんは、怒らずに、どことなく寂しそうにはにかんでこの場を去った。
〜
ラッキーアイテム
革ベルト
176人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
イケメンが苦手で歌い手に疎い僕が人気歌い手のあの人から好かれてるって何事です...
ぺぷし作の夢絵
【歌い手】いきなり超名門の歌専門学校に連れてかれたんですが◇Part2◆【実況者】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るな(プロフ) - ぎゃーーーーー涙がーーーーー (2014年8月29日 21時) (レス) id: 8d24367ff0 (このIDを非表示/違反報告)
羅意思 彩月 - 感動でジーンときました。 (2013年9月15日 21時) (レス) id: 8eceea9d47 (このIDを非表示/違反報告)
オワタ ミク(プロフ) - 面白かったです\(^o^)/泣けてくる話でしたー! (2013年2月28日 22時) (レス) id: 4e16a5c933 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 泣けました! 完結おめでとうございます! (2013年1月25日 4時) (レス) id: 30bc6ead24 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 完結おめでとう! (2013年1月24日 13時) (レス) id: d7db411825 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ