体育祭・朝 ページ14
なんやかんやで体育祭当日。
朝からうるさいトップ2にぎゃあぎゃあ言われて困ってる。
ジ「いいじゃん！ケチ！着るぐらいいいじゃんか！」
慎「そうだよ！絶対似合うんだから！」
ジ「せっかく用意したのに！！」
慎「そうだー！そうだー！超悩んだんだぞー！」
「嘘だ！慎太郎めっちゃ棒読みだもん！」
ジ「HAHAHAHAHA!!!バレた！」
慎「うそ、そんな棒読みだった？俺？」
「もー！朝からつーかーれーるー！」
高「まぁまぁ緋織！だけど俺も似合うと思うよ、それ」
高地が指差して笑ったものは
朝から騒ぐ原因のもの。
樹「あーあ、高地が言うんだもん、観念して着たら？」
「樹まで！なんでよ恥ずかしいじゃん！」
き「緋織、この2人を黙らせたいならここは諦めて着ないと。」
もう、きょもまで！！
「もうみんなして何なのよ！…あっ北斗！！」
ちょうど教室に入ってきた北斗に助けを求める。
北「朝から何やってんの。」
「あたしじゃない！両脇！」
そう言ってあたしの腕を両脇から片方ずつ掴む
ジェシーと慎太郎を顎で指す。
北斗はあたしと両脇の2人を見たあと
机に雑に置かれたものに目を向け、
「あぁ…」と納得した様に頷いた。
北「諦めも肝心ってことじゃない？」
「北斗まで！誰かあたしの味方してよー！」
ぎゃあぎゃあ騒ぐあたしと
それにかぶせて騒ぐ大きな子供2人。
すると、
北「いいんじゃない？それ。」
北斗が自分の席から顔だけを向けて言った。
ジ「あ！緋織、耳が赤くなった！！！」
慎「あらー照れちゃってー！」
樹「北斗にあー言われちゃったらね〜」
高「北斗が似合うって言ってくれてるんだし、ね？」
みんなのそんな一斉攻撃で
恥ずかしさから半泣きになっていると
き「ほら緋織、お着替えしておいで？」
きょもがあたしの頭を優しく撫でながら
例のものを取ってあたしに持たせた。
「…分かったよ、着たらいいんでしょ。」
しぶしぶ受け取ったそれを握りしめると
「絶対良いって言うまで開けないでよ！」と
隣の空き教室に飛び込んだ。
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作者名：hiori | 作成日時：2019年10月3日 2時
