ただその人間を愛したニンゲンの話【undertaleAU】【自アバター】 (ページ1)

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Prolog ページ1

*

「お兄ちゃんみたいになりなさい。」

「ん～、上出来だけどお兄ちゃんより上手く描けるようになろうな。」

パパもママもも優しかった。

お兄ちゃんも。

「あ、そうだ。お前にチョコ買ったんだった。」

優しいのは嬉しい......けど

自由はなかった。

「コラコラ、そんな子と遊んだらバカが移るわよ。」

この子はそんな子じゃないのに......。

旅行先、人の混んだ商店街。

ガヤガヤとしていてうるさい。

『あれ？パパ？ママ?お兄ちゃん？』

いない！どこを見ても、いない！

『あ、あぁぁ...。』

はぐれてしまったことがなぜか怖くて

通り行く人は皆声も掛けてくれなくて

『ｯ...』ｷﾞｭｯ

怖くなって、壁にもたれ掛かって目をおもいっきり閉じてうずくまった。

...パパの声もママの声もお兄ちゃんの声も

聞こえない。

「おや、お前もしかして迷子かい？」

『!...』

知らない人。だけど

なぜか、この人に着いていきたかった。

嘘をついてごめんなさい。祖父様。

『...ううん。捨てられたの。』

*