味見役 ページ34
私がライアンの所で修行していた時の事。
「ライアン!台所借りるよ?」
ラ「何をする気だ?」
刀に手をかけたライアンに、私は数歩後ずさって答える。
「ほ、ほら…最近は普通の料理が作れるようになってきたから、お菓子を作ろうと思って…」
私の目の前に、切っ先が向けられる。
ラ「余計な事はしなくていい」
「でも…」
ラ「お前が料理を始めた頃に言った事を忘れたか?」
「覚えてます…」
確か…。
・台所をめちゃくちゃにしない。
・材料を大切にする。
・必要な時以外は料理をしない。
この三つだ。
ラ「今でこそそんな事はないが、やり始めたばかりの頃は、お前が料理をしただけで台所がめちゃくちゃになった。要するに、それだけ腕がないという事だ」
ライアンは刀をしまうと、私の肩をありえない力で握る。
ラ「頼むから余計な事はするな。それがおれの為だと思ってくれ」
怖い…。
でも、諦めるわけにはいかない。
「ライアンに迷惑をかけてでも私はやるよ!止めないで!」
ラ「ふざけるな」
その時家の扉がノックされた。
「ほら、ライアン。お客さんが来たみたいだよ。誰だろうね…」
ライアンは舌打ちをすると、玄関に向かった。
よし…この隙に…!
と思ったのに、そのお客さんはドタドタと家の中に上がり込んで来て、台所まで来た。
サ「サーシャ!」
そこには、革命軍参謀総長のサボ君がいた。
「…何?」
何からツッコンでいいのか分からなかったから、取り敢えず返事をする。
サ「今から料理作るって?腹減ってんだよ!何かくれ」
なんて図々しい人だ。血の繋がりはないはずなのに、とてもエースやルフィ君と兄弟なんだな、と思わされる。
ライアンは遅れてやって来て、頭を押さえている。
ラ「サボ君、やめておけ」
サ「いいだろ?別に。料理食うくらい。死ぬわけじゃあるまいし」
ラ「サボ君が食べたら下手したら死ぬ」
サ「毒でも入ってるのか…?」
ラ「いいや…。毒は入っていない」
サ「なら大丈夫だろ」
そう言って、早く作れと急かしてくるサボ君。これでライアンも何も言えないだろう。
「待ってて」
作ったのは、ケーキ。
サッチやサンジ君が聞いたら、いきなりケーキかよ!とツッコまれそうだけど、気にしたら負けだ。
「さぁどうぞ」
サボ君に出すと、彼は嬉しそうに一口食べる。
しかし、すぐに青い顔をして倒れた。
「失敗か…」
ラ「だから言ったんだ…」
サボ君が目を覚ましたのは、数十分後だった。
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右京 - シュケルさん» 10億越えですかね?? (2018年12月10日 4時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 右京さん» 今回もそうなるでしょうね!! (2018年12月9日 19時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
右京 - ヒロインの懸賞金も上がることでしょう!!今回も!! (2018年12月9日 4時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
右京 - ハルタはマムの幹部の誰かとやり合うでしょうかね?? (2018年12月8日 22時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
右京 - カタクリは手ごわいですもんね!! (2018年12月8日 0時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:焔彩 | 作成日時:2017年11月25日 13時