兄より? ページ13
イゾウに起こされた私は一度自室に戻り支度をしてから食堂に向かった。
イ「やっと来たか」
「…イゾウの馬鹿」
イゾウの隣には座らずに敢えてお兄ちゃんの隣に座る私。
ハ「フラれてやんの」
イ「いつもよりは変な事言ってねえだろ。サッチがいたしな」
サ「え?ちょい待ちイゾウ。いつも何言ってんの?」
私はイゾウを睨む。
ここで変な事言ったら許さない…!
その思いは伝わったようで、肩をすくめて黙るイゾウ。
ハ「けど悔しいな。Aはオレが起こそうとしても全然起きないのに、イゾウだと結構すぐ起きるよね」
そりゃあ、あんな事耳元で囁かれたら誰でも起きると思うけど…。今日はサッチがいたからか囁かれなかったな…。少し残念…。
イ「兄貴より彼氏に起こされた方がいいだろ?」
ハ「オレはまだ認めてない!」
イ「いい加減認めろよ」
すると、私は後ろから抱き締められた。
振り返らずとも、こんな事してくるのは一人しかいないから誰だかすぐに分かる。
「どうしたの?エース」
エ「A!聞いてくれ!」
「ん?」
エ「オレは遂に期限より前に自力で書類を終わらせた!」
その言葉に驚く皆。
「そうなの?やったじゃない!じゃあ次の島に着いたら私がお祝いしてあげる!」
何がいい?と訊くと、エースは満面の笑みで答えた。
エ「飯!」
ですよね〜。
エースは私の財布を空にする天才だ。まぁ普段使わなさすぎて余りに余ってるから問題はないけど。
「じゃあ一緒にご飯行って、その後は町を散策しようか」
エ「おう!なあA!」
「ん?」
エ「俺Aの事好きだぞ!」
「嬉しい事言ってくれるのね。私も好きよ」
こんな可愛い弟、好きにならない方がおかしい。
私の心を見透かしたのか、イゾウが少し不機嫌そうに言った。
イ「よかったな、エース。“ 弟 ”として好きだとよ」
エ「何でお前に分かるんだよ!“ 男 ”としてかもしれねえだろ!」
ハ「A、エースは?」
「可愛い弟」
私の言葉に項垂れるエース。
イ「ちなみにハルタは?」
「お兄ちゃん」
サ「んじゃイゾウは?」
「か…彼氏…」
恥ずかしい。とてつもなく恥ずかしい。
エ「ハルタとイゾウなら?」
押し黙る私。
何その究極の選択?!
何て答えればいいんだろ…。お兄ちゃんもイゾウも大事…。二人とも好き…。
「ノーコメント!」
これが一番喧嘩にならない答えのはず。
エ「つまんねえ」
喧嘩にはならなかったけど、エースのそんな呟きが聞こえた。
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右京 - シュケルさん» 10億越えですかね?? (2018年12月10日 4時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 右京さん» 今回もそうなるでしょうね!! (2018年12月9日 19時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
右京 - ヒロインの懸賞金も上がることでしょう!!今回も!! (2018年12月9日 4時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
右京 - ハルタはマムの幹部の誰かとやり合うでしょうかね?? (2018年12月8日 22時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
右京 - カタクリは手ごわいですもんね!! (2018年12月8日 0時) (レス) id: 3f85b3967d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:焔彩 | 作成日時:2017年11月25日 13時