目覚める 2 *ハルタ視点 * ページ5
…楽しいかも。
力があると周りや相手の様子を見る余裕ができる。今までは戦うのに必死で気づかなかったけど…。
戦うのって楽しい。それに、許しを乞うてくる兵を前にすると気分がいい。しかもそれを無視して傷つけた時のあの歪んだ顔。ヤバイ。オレ、目覚めたかも。
兵「き…さま…」
最高。もっと見せなよ。
「まだ死ぬなよ。お前ら」
すると少将が向かってきたから剣で受け止める。なかなかの力だけどオレには勝てないよ、その程度じゃ。
わざと急所を外して切る。
少将「最近隊長になったばかりの者に負けるわけにはいかない」
「なら足掻きなよ」
ジワジワと痛めつけると、その度に奴の顔が歪む。
「オレに勝つんだろ?」
楽しい。気持ちいい。最高!
笑みが浮かぶ。
でもこれからって時に相手が倒れて動かなくなった。
「あれ?もう終わり?」
ため息を吐いて剣についた血を拭くと、いつからいたのかマルコが降りてきた。
マ「随分派手にやったねい」
「まあね」
マ「それに、お前の顔ヤバかったぞ。あんな笑いながら痛めつける奴なんてウチにもそうそういねえ」
イゾウとか普通にやってそうだけど。
マ「…目覚めたかい?」
「…何にだよ」
心当たりがあって反応が遅れた。
マ「イゾウに負けず劣らずドSだねい」
やっぱりあいつはそういう…。ってちょっと待て!
「イゾウと一緒にしないでほしいんだけど!イゾウよかマシだろ?!」
前に一回敵を捕まえた時に奴の拷問を見た事があるけど、あれは酷かった。
銃で当たるか当たらないかのギリギリの所を狙って撃つ。いや、それで撃てるあいつスゴイんだけど。そうじゃなくて、しかもそれに飽きたら腕や足のギリギリ当たる所を撃って相手の反応を楽しむ。終いには言葉で精神的ダメージときた。
「イゾウは最悪だ。血も涙もない」
マ「あいつは言葉が達者だしねい」
「オレはちょっと相手を痛めつけて遊んだだけだろ?何が悪いんだよ。相手が強けりゃそんな事しないし」
マ「そういうのが好きな奴をSって言うんだよい。しかも相手が悪いってのかい」
「当然だ」
マ「もうSって所は否定しねえのか」
「それでいいよ」
マ「そんなんじゃお前の妹も危ないんじゃないかい?」
Aの屈託のない笑顔が思い浮かぶ。
「大丈夫。まずオレがそんな事させない」
マ「兄貴がこれじゃねい」
「大丈夫だ!」
この時はこう言ったけど、実際Aが入ってイゾウの隊にすると言った時はかなり焦った。まぁ、それでも目覚めそうになってるけど…。
今後が心配だ。
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シュケル - アンさん» どんな薬にもられたか気になりますな!!!そのリクは!!! (2017年11月25日 4時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
アン - またリクいいですか?夢主が敵船で薬をもられてしまった話なんてどうでしょうか? (2017年11月24日 18時) (レス) id: b92627aaf7 (このIDを非表示/違反報告)
アン - また最初から見てしまいました!やっぱり素敵なお話ですね! (2017年11月24日 18時) (レス) id: b92627aaf7 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 隊長達は注射は苦手ですかね?? (2017年11月24日 16時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - インフルエンザの季節ですから注射リクを提案を思い至りました!!! (2017年11月24日 7時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:焔彩 | 作成日時:2016年12月25日 9時