サクラの木の下で * ページ32
「サッチー!お酒ちょうだい!」
イ「遅いぞ、さっさと持ってきやがれ」
サ「てめえら遠慮って言葉を知らねえのか?!」
「「知らん」」
春島でお花見中の白ひげ海賊団。
桜を見ながら皆でワイワイはしゃいでいる。
私とイゾウはひたすらお酒を飲んでいるけど、隣にいるお兄ちゃんは桜のスイーツをたくさん食べている。
ハ「よくそんなに酒飲めるもんだね」
「お兄ちゃんこそよくそんなに甘いもの食べれるね」
ハ「普通だよ」
普通じゃない。絶対に。
エ「そんなに飲んでんのに未だに素面なのが怖ぇよ」
マ「エース、てめえの価値観でこいつらを測るな。いつか痛い目見るぞ」
イ「どういう意味だ、おい」
イゾウがマルコを睨みながらなおお酒を飲む。私は能力で桜の花びらを生み出しながら、少し疲れたからお兄ちゃんの肩に頭を預ける。
ハ「どうした?」
「ちょっと疲れた〜」
そう答えると、お兄ちゃんがかすかに笑った。
ハ「もしかして酔った?」
「…酔ってない」
ハ「だいたい酔った奴は酔ってないって言うんだよ」
「酔ってなーいの」
何だか気分がよくて、笑みが漏れてしまう。
ハ「A、ほら、これ食べなよ」
お皿に乗ったケーキを差し出されて、それを受け取ると一口食べる。
「美味しい」
ハ「よかった。A、いい加減能力使うのやめなよ」
「綺麗なのに?」
ハ「綺麗なのに、だ」
お兄ちゃんに言われたから仕方なくやめる。
「ねぇお兄ちゃん。私ね、最近自分の能力が好きになったの」
ハ「昔は嫌いだったの?」
「うん。だって全然強くないし。でも、最近思うんだ。私がこの能力を手にしたのは何か運命的なものがあるんじゃないかって」
私の発言に余程驚いたのか、お兄ちゃんは黙ってしまう。
ハ「…やっぱり酔ってるね。らしくないよ。そんな事言うなんて」
「そうかな?」
分からない。
「お兄ちゃんは悪魔の実食べないの?」
ハ「泳げなくなるのは嫌。オレは今のままでいいよ。それに…」
小声で言われた言葉に、頬が熱を持った。
イ「どうした?顔が赤いぞ」
マ「この兄妹は…」
エ「ハルタ何言ったんだ?!」
ハ「言うわけないだろ!」
嬉しい言葉。
だけど、複雑な気持ちがある。
本当にそれでいいのだろうか。
私は…ずっとそのままなんだろうか。
それは嫌だな。
私だって…。
.
.
お兄ちゃんたちを守りたいな。
.
.
『Aに何かあったら助けられないだろ?どこにいたって、オレが守ってやる』
66人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シュケル - アンさん» どんな薬にもられたか気になりますな!!!そのリクは!!! (2017年11月25日 4時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
アン - またリクいいですか?夢主が敵船で薬をもられてしまった話なんてどうでしょうか? (2017年11月24日 18時) (レス) id: b92627aaf7 (このIDを非表示/違反報告)
アン - また最初から見てしまいました!やっぱり素敵なお話ですね! (2017年11月24日 18時) (レス) id: b92627aaf7 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 隊長達は注射は苦手ですかね?? (2017年11月24日 16時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - インフルエンザの季節ですから注射リクを提案を思い至りました!!! (2017年11月24日 7時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:焔彩 | 作成日時:2016年12月25日 9時