天才プレイヤーは銀河一へ挑戦しますpart 1

地区大会の抽選会 ページ29

チーム内では、玲華がやっとみんなと一緒にボールを蹴れるようになっていた。そして、翔にも変化があった。…キャプテンマークをもらい、チームに一体感が少し芽生えた。
目標は、地区大会優勝。
そして今、地区大会の抽選会が開催された。翔たち、桃山プレデターのメンバーは、花島と金造とともに抽選会の会場へと向かう。
ステージで組み合わせの抽選が始まる。もちろんくじを引くのはキャプテンの翔だ。
竜「翔くん、緊張しまくりですね」
竜持は吹き出しながら言った。ステージで翔はあまりの緊張に右足と右手が同時に出るおかしな行進状態で歩いていた。
震えるてでくじを引き、翔は係員に渡す。
係員「桃山プレデター、Bブロック2番。」
係員がくじを読みあげる。ステージ中央にあるトーナメント表に桃山プレデターと書かれたプレートを別の係員がかけた。
1回戦の相手は桜川西チャレンジャーズ。そして、同じブロックの少し離れた場所には椿森SCの札がすでにかけられていた。
須黒「2回戦でぶつかるな！今度こそリベンジしてやるぜ！」
椿森SCの須黒が寄ってきて三つ子を挑発する。だが、三つ子は動じない。
凰「本気でいってんのか？そっちこそちゃんと勝ち上がってこれるんだろうな？」
須黒「な、なんだと！！」
凰壮の言葉に須黒の顔が赤くなっていくのがわかる。
A「まぁ、そんなことさ、ピッチにたてばわかることでしょ。」
竜「そうですね、自ずと結果は出ますからね。」竜持が穏やかに言い、須黒が舌打ちとともに立ち去る。そのとき、虎太の視線だけは別の方向に釘付けになっていた。虎太の様子に気がついた凰壮、竜持も同じだよ？方向を睨み付けるように見つめる。
翔「すっごい緊張した……」
ステージから降りてみんなのところに戻ってきた翔が、三つ子のただならぬ様子に立ち止まる。
A「どうしたの？」
そして、翔も三つ子の視線の先を見た。そこにいたのは二人の少年。
ひとりは昨年全国大会で優勝したアマリージョの小５ながらMVPに選ばれた影浦、そして、もうひとりは河原国際ヘヴンリーの青砥だった。
三つ子と二人は静かににらみあう。
影浦「やぁ、降矢くん」
口火を切ったのは影浦だった。
凰「影浦、だっけ」
凰壮が興味のないふりをして答えたのに、影浦が顔を歪めて笑う。

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地区大会の抽選会というだけだったのに、大波乱の幕開けとなってしまった。

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