【3*黒バス】泣くな、笑え笑え。【虹村修造】

。すべてがすべて ページ34

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「…ふ、ふ、ふふふっふふ、」



私が急に変な笑いを発すると、
それに吃驚したらしく、修造の肩が少し揺れた。



「どうしたんだよ、急に……」



「ねえ、修造。
　“いつもの道”から帰ろう」




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日に寄るけれど、今日の終電は結構空いていて、
二人並んで席に座った。



電車の中では特に内容という内容もなく、ただただ頭に浮かんだ会話をしていた。
何を話したかは全然覚えていないけれど。



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駅に着いて、
いつもの道を歩いて、
そこにはどこか懐かしさがあって、まだ幼かったあの頃に戻ったような気がしていた。


ただ、思い出すのはあの毎日。

あの日常。



『何の変化もない』
と騒いでいたあの日々が、今となって考えればこんなにも色づいているだなんて、想像したこともなかった。


無色でも、乾いてもいなかったのだ。

毎日それなりに笑っていたし、悲しいこともそれなりにはあった。



･･でも、いてくれたもんね。





「…修造。」



ずっと沈黙だった“いつもの帰り道”。
その沈黙を先に破ったのは、私のほうだ。


名前を呼ばれた当の本人は、「おー」やらなんやら返事はしているが、私の顔を見るでもなく立ち止まるわけでもなく、
頭上の満天の星空を見上げていた。



かくいう私も、見上げているのは同じだった。




―星空も、思い出も、私の隣を歩いてくれている貴方も。



すべてが





「……大好き。ずっと、会いたかった」







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