【3*黒バス】泣くな、笑え笑え。【虹村修造】

。ちょーだい？ ページ12

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午前十時五十分。


十分前行動が出来るようになった私を誰か褒めて。
自分でもかなり成長したと思う。十秒前行動だった頃の私よ、どうだ。......なんて、心の中でドヤ顔する。



修造とは家が隣同士。
だから、待ち合わせなんて決めたことがない。


いつも早いほうが家の前で待つか迎えに行くかで、『ごめーん、待ったー？』『いや、今来たところだよ』みたいな会話ができないことが少し残念だったり、走らずに済むという面倒さが無くて良かったと思えたり。



今日は私が待つ番なのかもしれない、と少しわくわくしながら玄関のドアを開けた。





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＿＿その先には、修造が立っていた。





「……早くない？」



さっきのわくわくどこに行ったの。
と思うほど、今年初の修造との会話は落ち着いていた。



「Aこそ、今日はなんかはえーな」



「年が明けて、私も進化したー…みたいな」



「誕生日が来ても退化すんなよー」




･･ちょっと待って、いや本当待って。


全然ロマンチックじゃない！

....いやべつにそういうの求めてたわけじゃないけど……！



振袖だし、髪もあげてるし。


わがままだけど、もうちょっとこう…なんか、あるんじゃないの。
という意味を込めて、修造の服の袖を引っ張ってみた。



「･･感想」



なんか、ちょーだい？ 、って。



もっとかわいく言えたらよかったのにな、って、
自分の頭をポカポカ殴りたくなった。



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