【3*黒バス】泣くな、笑え笑え。【虹村修造】

。走るときは前を見て！ ページ6

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「おー、さむさむ……」



久しぶりに外へ出たような。

独り言を言うたびに見える白い息を、ぼーっと眺めながら近くのポストへ出来上がった年賀状二枚を投下。



今にも雪が降りそうな空の下、『ポストまで寄り道せずにたどり着く』という目標を達成した私は家に帰ろうと、歩いてきた道を戻っていく。


中途半端な距離なんだよね、本当。
コンビニ寄ってカイロ買おうかとも思ったけど、先生たちがよく言ってるアレを思い出してやっぱりやめた。


なんかさ、遠足の帰りとかでよく言ってるじゃん??



『家に帰るまでが遠足です！』......とかいうやつ。



じゃあ私はそれに便乗して、
『家に帰るまでが目標です！』ということで、うん。




……一人で何やってるんだろう、私。




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よーし、もうあと20メートルほどで目標達成できるー！



もう、すぐそこに家が見えている。

走っちゃう!?走っちゃおうかよし！

...なんていう、謎のテンションで空を見上げ家まで走りきるつもりだった





......が。




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ﾄﾞｰﾝ、という衝撃音と同時に、
「いってぇ……」という聞き覚えのある声がした。




「いったた……あ、すみません大丈夫ですか！？」



もうこれ悪いの私。完全に私。
前を見ずに走りきろうとしたバカな私が加害者。


慰謝料つけられる前になんとか平和的に解決しようと、全身全霊で謝る。




..も、
ｶﾞｼｯとつかまれた頭。




「……え、」



なんで頭っていうか痛い痛い！


そこで思わず顔を上げてしまった私ですが。


聞き覚えのある声＋私の頭をｶﾞｼｯとつかむ＝隣の家のアイツ







……もうお分かりですね皆さん。アイツですアイツ。



私が年賀状を出した二人のうちの一人




「……修造。」


笑うしかないって多分このこと。


お顔がすっかり凶悪犯顔になってますわよ修造さぁーん。...やばい。



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