【Dｸﾞﾚ】天使の子。 -- ２ -- (ページ17)

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ジリジリと照りつける
夏の日差しの下 ――…

あたしは傷だらけの体を引きずり
大きな木の木陰に倒れこんだ。

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『っ…うぅ…』

傷よりも、心が痛む。

あたしはみんなを助けたかっただけ
なのに、どうして？どうして？

『血………止まらないや…』

頭もボーっとしてきて
考えることも億劫。

このまま、死んでしまおうか？

無理に生き続けていても苦しいだけ

こんな翼があるせいで
あたしの人生はめちゃくちゃよ。

そうよ、

この翼さえ、翼さえなければ……!!

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懐から、短刀を取り出す。

短刀を翼に近づけるだけで
手は恐怖にガタガタと震える。

これさえなければ
あたしは自由になれるかもしれない―…

目をぎゅっと瞑り手に力を入れたとき、

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近くでガサッと草を踏む音がした。

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？『おやおや、随分物騒なものを
持っているんだね…』

『……誰…？』

見られた。
刀を下ろせば、あたしが殺られる。

そんな思いから
あたしは短刀を下ろさずに震えていた。

？『そんなに警戒しなくてもいい。
怪しい者じゃない、ただの旅人だよ』

『たびびと…？』

よく聞けば優しそうなおじいさんの声。

あたしは恐る恐る振り向いた。
すると、おじいさんは微笑んだ。

？『私はケビン・イエーガーという。
君、エクソシストにならないか？』

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「………ん。」

体を起こすといつものシンプルな部屋。

「夢、か…」

時折見る、昔の夢。
あたしを導いてくれたあの人の夢―…

どうして今頃、
師匠の夢なんか見るんだろう？

何だか胸騒ぎがする。

「達者ですか、師匠…」

師匠だもん、大丈夫だよね…？

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ふと時計を見、あたしは肩をすくめる

「夕方の３時だって。変な時間」

くすりと笑って部屋を出る。

この胸騒ぎが気のせいであるように…

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リーバー「A!!」

だけど、神様はあたしに意地悪だ。

リーバーさんの話を聞いて
あたしはすぐ駆け出した。

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「嘘でしょ、師匠…!!」

―― イエーガー元帥が
ノアの一族に襲撃されて…

もう…ダメかもしれない…

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