6 守ってみせる!! ページ9
オレたちが五歳になった年、悲劇が起きた。
「おーい。A、リクオー。散歩行くか?」
父さんがそう言うと、リクオは嬉しそうに行く!!と言った。
「ね!お姉ちゃんもいっしょに行こうよ!」
「うん。そうだね。行こうかな。」
「やった!!」
オレがうんと答えると、リクオはいつも嬉しそうに笑う。
微笑ましいなぁ……
歩いて行くと、神社のような場所に着く。
そこに、真っ黒のワンピースを着た、少女がいた。
ん?……この子、どこかで……
漆黒の目、漆黒の髪、漆黒の服……全身黒だが、肌は綺麗なほどに白い。
「遊びましょう」
ニコッと笑うと、その子はオレたちに話しかけてきた。
しばらくその少女と遊んでいると、父さんが迎えに来た。
「リクオ、A。その子は?」
少女に気づいたらしく、父さんは聞いてくる。
「お父さん!!遊んでくれたの!!このお姉ちゃんが!!」
!!これ……
もう……原作が始まっているのか!
だとしたら……父さんが殺される!
嫌だ!父さんが死ぬなんて!!
……止めてみせる!!
そう考えていると、リクオに話しかけられた。
「お姉ちゃん、どうしたの?怖い顔してるよ?」
!いけない…心配させてしまった……
「なんでもないよ!リクオ」
ニコッと作り笑いをする。
「あ!あれなんだろう!!」
リクオはなにかを見つけたらしく、そっちの方へ、走っていった。
もうすぐだ……もうすぐで…父さんが………
絶対………
守ってみせる!!
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作者名:桜 | 作成日時:2015年2月27日 20時