10 怒られました ページ13
「……うっ」
オレは目が覚めると、見覚えのある天井が目の前にあった。
「あっ!お姉ちゃん!!」
「………リクオ?」
「うん!!待ってて!おじいちゃん呼んでくる!」
リクオはそういうと、ガラッと障子を開け、部屋を出ていった。
しばらくすると、血相を変えて出てきたじいちゃんの姿が見えた。
「A!!やっと目が覚めたかい。ふぅ…あとは鯉伴だけじゃな。」
!!父さん……生きてる…
よかった……
「でもおかしいのぉ〜。Aの方が重症だったのにの〜」
……オレの方が………
確かに…オレはあの刀をまともにくらった。多分、神がいてくれなければ、オレは死んでいた。
「じいちゃん」
じいちゃんを呼ぶと、ん?と言って返してくる。
「父さんのとこにいきたいんだけど……ダメ?」
「ダメに決まっておろう!!このバカ孫!!お前、今目覚めたばかりなのじゃぞ!!」
いきなり怒鳴るからびっくりした……。でも…やっぱり……
「お願いだじいちゃん。父さんにあわせて」
じいちゃんは少し考えて、わかった、と渋々うなずいた。
ありがとう、じいちゃん!!
父さんの部屋に入ると、正しい寝息をたててる父さんがいた。
あまり目立った怪我はない……
よかった……
オレは少し、父さんの傷の辺りに手をかざすと、ポウッと光が出た。
え…?何これ?だってオレに治癒の力なんて無いし……
じゃあ……何これ?
オレが戸惑っていると、うっと、父さんが声をだした。
そして、うっすらと、目を開けた。
「っ!父さんっ!!」
「A…か?」
ああ、と返事をすると、いきなりガバッと起き上がり、
「お前、何考えてんだ!!」
と怒鳴られた。
ッ!
「少し間違えれば死んでたんだぞ!!ほんと、何考えてんだ!!」
オレはふるふると震えた。それに気づいたのか、父さんは戸惑ってあ、わり……と謝ってきた。
が…
「それが助けてやった奴への言いぐさか!!父さんこそ、オレが助けなけりゃ、死んでたんだぞ!!お礼の言葉ぐらい言え!!この恩知らずッ!」
と逆に説教してやった。父さんは
「お、おう……すまねぇ…ありがとうな」
と言ってきた。
すっきりした。
ハッ…ザマァ(^言^)←
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作者名:桜 | 作成日時:2015年2月27日 20時