君がいなくなっても-3- (ページ12)

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熱があるからなのか、頭は全く回らなくて

なんで...という感情に埋め尽くされる

たつくん、だよね？

好きって、

1回眠ろうと頑張るけど、目はどんどん冴えていくし

考えれば考えるほど鼓動は早まる

とりあえずまだ目は開けないでおこう...

それからどれくらい経っただろうか

ゆっくりと目を開けると私の手を握ったまま、ベットにもたれかかって寝ている姿

深澤「んぁ、おきたぁ？」

『...起こしてごめん、』

深澤「いーの。熱下がったかなぁ？」

前髪が上げられて、おでことおでこがくっつく

少女漫画でしか見た事のないような熱の確認の仕方

深澤「んは、真っ赤だよ？」

からかうように笑うたつくんの肩をパンチする

深澤「かぁいいねぇ、」

『...可愛くないもん、』

深澤「可愛いの。」

可愛い、可愛くないの攻防をしているとたつくんのスマホが鳴った

深澤「ん、もうちょい？わかった、今A起きたからあと俺出るわ。」

あっという間に会話を終え、荷物をまとめ始めるたつくん

深澤「北斗仕事終わってもうちょっとで着くって。だから俺もう帰るわ。」

なんでキスしたの。

聞きたいけど言葉に出せなくて、たつくんの服の裾をぎゅっと掴んだ

深澤「なぁに？寂しい？北斗来るから大丈夫だよ。」

『違くて、なんで』

ピンポーン

北斗が来たことを知らせるチャイム

深澤「ん、来た。じゃあ明日OFFだからちゃんと休むこと。明後日元気に会おうね。」

『...うん、ありがと。』

結局聞けないまま...

松村「大丈夫か......って、どうした？」

どこに閉じ込めておけばいいのか分からないこの気持ちがそのまま涙となって溢れ出てきてしまった

『ほく、とっ、、、』

松村「なんも言わなくていいよ。」

全てを分かっているかのように、ぎゅっと抱きしめられ

優しい爽やかな香りに包まれた