08-2度目の再会 ページ8
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結局あの後、帰りが遅くなったせいと、お化粧を勝手に使った事がバレたので、ママにしこたま怒られた。
そして当分の間は塾と学校以外のお出掛けを禁止されてしまった。
あれから一度も実弥に会えていない。
ペンを握るたび、布団に潜るたびに実弥の顔が浮かんでくる。
そんな状況で、勉強も全く手につかないまま期末テストを迎えて……。
「横井、学年末は頑張れよ」
「…はぁーい」
7限目に、まとめて返されたテストの結果。
友達と見せ合いっこも出来ない位ふざけた点数を叩き出してしまった。
こんなのママに見せられない。
ただでさえ今外出制限かけられてるのに。
「Aばいばーい」
「あーじゃあねぇ…」
電車で揺られながら嫌な気持ちにどんどんなってきているのを実感していた。
帰ったらママになんて言おう。
今回は平均が低かったんだよね、なんて？
……うわぁー、だめだ。帰りたくない。
夕方5時。
ふらりと立ち寄った公園のベンチで重い腰を下ろした。
鞄からかさり、と今日返ってきたテストを見返す。
「…………54点…………」
平均中の、平均。
何なら平均より悪いくらいだ。
あーあ、こんな解答用紙風に運ばれてどっかに行ったら良いんだ。
適当に膝の上で折って出来上がったテストの紙飛行機。
どうせそこまで飛ばないだろ、なんて安易な考えで、手から紙飛行機が飛び立った。
「……あ、」
びゅう、
大きな向かい風が私の髪を揺らす。
同時に、前に飛ばしていた紙飛行機が進行を変えてこちらに戻ってくる。
それは私を通り越して後ろに飛んだ。
慌てて振り返って、そして、そして。
「…………あ、」
また、同じ声が出た。
同じ声だけど、同じじゃない。
紙飛行機が落ちた先には、見覚えのある古びた自転車があって、それの持ち主が、紙飛行機を拾う。
拾った彼は、私の方を見た。
彼も、私と同じ顔をした。
「……実弥！」
がばっとベンチから身を乗り出して振り返る。
ベンチについた膝が冷たい。
私に気づいた実弥は、わざとらしくため息をついて、ゆっくりと自転車を引きながら公園の中に入ってくる。
「公園で紙飛行機飛ばしなんざ、テメェは小学生か」
「花の高校生だもん！」
「言い方がガキだな」
「違うしっ」
悲しい気持ちを取っ払って実弥の元に駆け寄る。
すると実弥が怪訝そうな顔をこちらに向けた。
「…何かあったんか？」
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k - おそらまめさあああああああん、、(4回目)いや、あの最高でした。胸きゅんってこういうことを言うのですね、、やはり実弥のかっこよさは最高ということですね。(？) (6月15日 23時) (
レス) @page46 id: 5d2f3eba17 (このIDを非表示/違反報告)
ha0824du(プロフ) - 赤の他人で恐縮ですが言わせてもらうと文才すぎやろ〜才能爆発やん！の二言です。ありがとうございます。はい。 (2022年10月6日 22時) (レス) @page46 id: 0233a38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 39ページ 舌を見ると の 舌 は 下 ではないでしょうか？ (2021年6月4日 13時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - Lunaさん» Luna様、最後までご愛読ありがとうございました！最後は少し駆け足になってしまいましたが、胸きゅんお届けできて嬉しいです(^^)かっこいい実弥さんは永久不滅です！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: bb8d3426f9 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - はじめまして。胸きゅんの素敵なお話ありがとうございました。実弥さんかっこよすぎましたっ！！ (2021年5月28日 16時) (レス) id: acb6885805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おそらまめ
| 作成日時：2020年10月22日 21時
