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｢どう？どう？｣
｢……美味しいです、すごく｣
きらきらと目を輝かせながら聞いてくる坂田先生。
この様子を見るに、本人は飲んでないのだろうか。
私の感想を聞くと坂田先生は満足そうによかった、と呟いた。
｢手伝ってもらった上にあんなことしてもうたからな〜、ちゃーんとお詫びはせんと、って思って｣
｢別にそんな気にしなくていいですよ、私が勝手に意識しちゃっただ、け………｣
言葉を発し終えた後で自分の発言の迂闊さに気付く。
ほんの一瞬、空気が固まった。
人が沢山いる廊下だとか職員室ならともかく、ここには２人しか居ない。
私の発言を、坂田先生が聞き逃すはずがなかった。
｢…意識、してくれたん｣
｢いや、今のは___｣
｢先生だとかそういうの抜きにして、一人の男として、俺にどきどきしてくれた？｣
そう言って口角を緩める坂田先生の表情は、先程の明るい雰囲気とは打って変わった、魅力的な大人の雰囲気。
だめだ、やっぱりこういう雰囲気は何回なったとしても慣れる気がしない。
うまく思考が回らないまま、否定することも肯定することも出来ない。
しかし、今この状況において何も言えない、というのは肯定と同じことだ。
｢俺に少しでも下心、持ってくれた？｣
前とは違って体を動かせば逃げられる状況だ。
なのに、体はぴくりとも動かない。
坂田先生の言葉に否定ができない。
否定ができないどころか、今この瞬間も、私、坂田先生に、下心を持っている。
その事実がどうしようもなく恥ずかしくて、顔に熱が集まるのも感じる。
｢………男の前でそんな顔はあかんよ、Aさん｣
今までに聞いたことの無い、坂田先生の切羽詰まった声。
耳元で聞こえたその声に気を取られた瞬間、まるで余所見をするな、とでも言うように唇が重なる。
｢………あまいなぁ、｣
キスの間に零れた坂田先生の呟きが、私にとっては何よりも甘く聞こえた。
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瑠璃色(プロフ) - コメント失礼します！すごい甘くて溶けそうでした…楽しく読ませていただきました！ (2020年1月22日 4時) (
レス) id: c270fd437e (このIDを非表示/違反報告)
夏乃(プロフ) - コメント失礼致します！ とてもドキドキしながら作品を読まさせて頂きました！メンバーそれぞれのお話もワクワクドキドキでした！お話の途中からまさか4人は裏で繋がっていたりして…！と予想したりしていて楽しかったです！ (2018年10月5日 3時) (レス) id: 18d0eaa0c8 (このIDを非表示/違反報告)
史緒(プロフ) - maikanoさん» コメントありがとうございます！各ルートはいつか形にしたいなとは思ってるので気長にお待ちください！maikanoさんが少しでもドキドキできるようなお話を届けられて良かったです、見ていただきありがとうございました！ (2018年10月4日 0時) (レス) id: 5df9928a5a (このIDを非表示/違反報告)
史緒(プロフ) - 瀬菜(せな)さん» わーありがとうございます！何とか完結できて良かったです…！！新作公開しましたのでお時間ある時にでもよかったら除いてやってくださいー！ (2018年10月4日 0時) (レス) id: 5df9928a5a (このIDを非表示/違反報告)
maikano - とても面白かったです！欲を言うと全ルートみたいですね…（全員から愛されるルートとか、うらたんルートとか…）読んでてすごくドキドキしてものすごくよかったです！ (2018年10月3日 15時) (レス) id: f3f6e9dc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：史緒 | 作成日時：2018年9月10日 22時
