雪の女王【twst】 (ページ12)

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11話ページ12

『何しにって、お菓子を届けに』

ユウ「ああ…それだけ？用が済んだならさっさと…」

わかってますよ、この…と心の中で悪態をつきかけた時、背後から足音が聞こえた。

エース「あれ、A先輩じゃん。こんなとこで何してんすか？」

『こっちのセリフにもなるけどね。リドルのユニーク魔法がつけられているあたり、リドルのこと怒らせたとかでしょ？』

エース「そうなんすよ！俺、もうぜってーあそこには戻んねー！オンボロ寮の寮生になってやる！」

ユウ「何があったの？エース、とりあえず中に入ろう！」

なんだコイツ…エースに対してころっと態度を変えた…

エース「言われなくても。…A先輩も入って俺の話聞いてくださいよー！」

入らないのか、みたいな顔で腕をくいっと引っ張られる。

『え、あ、うん…お邪魔します…』

監督生の顔が怖いが…まあ気にしないでおこう。

ユウ「それで…エース、何したの？」

エース「いや、何したって…寮の談話室のチェリーパイ。3ホールもあったから1ピースつまみ食いしたの！」

『…それだけ？』

エース「そう！それだけ！なのに魔法封じって…魔法士にとっては足枷みたいなもんだろ！」

ユウ「エース…謝ったの？」

エース「…謝ってない」

『はあ…じゃあどっちもどっちだね。僕、もう眠いよ…そろそろ帰らせてもらうね』

グリム「おいっ！おれさまの泊まる約束はどうなってんだぞ！」

ユウ「は？」

『ああ、忘れてた…ごめんよ。うちの寮に泊まるかい？僕は寮長部屋だからそれなりに広いと思うし…』

エース「えー、グリムいいな〜…センパイ♡俺も泊めて♡俺スリムだから幅取らないし、ベッドで寝てもいいっすよね？」

『いや流石に三人はちょっと…泊まるのはいいけど、床で寝てもらうことになるよ』

エース「ちぇ〜…」

ユウ「…いいよ、グリム。いってらっしゃい。エース、オンボロ寮泊まりなよ」

エース「ユウ〜…俺ベッドで寝たいんだけど」

ユウ「談話室のソファへどうぞ…」

エース「はー！！二人ともケチ！わかりましたよーだ、一人で談話室のソファで寝るし！」

『ははは…じゃ、グリム。お泊まりセットとかはない？』

グリム「ないんだぞそんなの…は、はやく行くんだぞ！」

『わかったわかった…じゃあ、監督生さん、おやすみなさい…』

ユウ「…」